よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

看護師さんお願いします(6) 握手しましょうね

先輩の教え☆ http://blogs.yahoo.co.jp/yukky919/trackback/204454/4502085 握手って不思議な力があります。 この記事は、看護師さんが患者さんに握手をすることについて書かれています。 私も職業柄握手をすることが多いですが、この9年近く、病院で仕事を…

地域完結型医療(1)プロジェクトがスタートしました

今出張から帰ってきました。 今日訪問した病院では、地域連携委員会があり、地域連携室が活動を開始していました。 が、さらに今日、地域連携部会(プロジェクト)を組成してもらいました。 今まで以上に地域完結型医療を進めていくことにより、病院と診療所…

患者さんからみた病院の問題点(4)またまた外来です

外来を歩いている助手さんや看護師さんが、私と目が合ったときに、さっと目をそらされました。 私としては、目が合う、軽く笑顔、軽く会釈、目は伏せ目がち…というのが理想です。よっぽどいやらしい目をしていたんではないかと反省しました。 外来でついてい…

患者さんからみた病院の問題点(3)そろそろ外来

意外と多くの病院でそうですが、外来の待合室に入ってお待ち下さい、と言われるなかで、少し患者さんは安心しますが、実際に診察室との壁の薄さ、あるいはカーテン1枚のなかで、前にいらっしゃる患者さんと先生の話がまる聞こえであるのは、いかがなもので…

退院支援計画(1)全体的な考え方

簡単に整理しましょう。 退院支援には2つの側面があります。 一つは、患者さんの立場に立った退院支援です。一つは病院の立場に立った退院支援です。 (1)患者さんの立場に立った退院支援 退院支援はまさに退院援助といった言葉が示すように、入院された…

患者さんからみた病院の問題点(2)まだまだ受付

それでもって、受付において接遇を徹底しているところが以外と少ないです。 接遇といっても一般的な笑顔、挨拶、礼節ですが、少しでも優しく、ていねいにということをすべての病院に望むのは難しいですね。 クレームについてもクレームの種類によって対応を…

患者さんからみた病院の問題点(1)まずは受付で~す

医療従事者意外の者として、いろいろな病院のなかから9年間病院をみてきて判ること。患者さんの側から感じたことと、病院側の問題点を整理していきたいと思います。ますは受付ですか。総合受付がある、あるいは看護師さんが申し込み用紙に記入する場所にい…

人事考課の体系(2)人事考課って

人事考課は、医療固有の制度ではありません。 しかし、病院も組織であるかぎりは、組織の経営資源である人の最大活用が必要となるのも事実です。 医療制度改正のなかで、従来どおりの経営をそのまま行なうのであれば病院は一定の収益が確保できなくなってき…

人事考課の体系(1)人事考課表だよ~

今、クライアントからオフィースに帰ってきました。 そこではいま人事管理体系をつくっています。 人事考課は、業績評価+意欲評価+能力評価といった情意考課と、日常活動+勤怠管理から成り立っていると考えています。業績評価は賞与×2回の結果を利用しま…

リスクマネジメントの体系的変革(10)基本中の基本は、自分で考え抜くこと…

私と看護部長だけが一生懸命にやっているんですが、職員がついてきてくれません。 ある院長のお話です。 国立病院(独立行政法人)から転任された看護部長さんは、あかるくて前向きの看護師さんです。 SHELL分析や4M4Eとか、根本原因分析法といった…

ほんとうに素敵なトップがいます(2)大好きな理事長

今日は東京の病院のマニュアル委員会の日でした。 マニュアルの作成が佳境に入り、800のマニュアルができつつあります。整理や運用、管理についての説明と本来の接遇についてのマニュアルへの織り込みを行なうための説明を行いました。 機能評価はとっく…

看護師さんお願いします(6)2交代制やむなしという背景

ネットで記事をみつけました。ちょっと引用してみます。(医療・保健・介護労働を問い直す会・S) http://www.workers-net.org/wk111item.html 『この背景には、現在の「8時間3交代制」も、ギリギリの人員で組んだ場合、「日勤の次に深夜」、「準夜の次に…

看護師さんお願いします(5)看護師さんの仕事時間は…

看護師さんて仕事がめちゃくちゃ大変ですよね。とりわけ2交代制における夜勤です。 まず、問題点として、 1.働く時間が15~16時間程度(それも夜の時間帯) 2.患者さんのケアをするが人員が少ないのでより大変 3.患者さんの様態が悪くなるときに…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(11)このごろ、部門計画ばやりなんです~ぅ

5つのクライアントで、職員アンケート、経営方針立案、部門方針(計)への落とし込み、そして各部門の月次の行動チェックによる行動計画検証といったことが行なわれています。 やっぱり組織の方針が部門の方針に落ちて、それが具体的な行動計画になることっ…

患者さんの治療原価について(7)行動の見直しのための原価計算って

北海道の大病院で部門別損益計算の仕組みが当社によって導入されました。 95部門近くにもなりました(間接部門=医事、経理、用度…、補助部門=コメディカル、直接部門=病棟、外来)。計算シートをつなげると3メーター以上になります。 これによって、部…

最近思ったこと

最近、意外と嬉しかったのは、日本がサッカーに勝ったことですが、実はその裏に中田がいたということが胸を熱くさせます。最終戦にはでれなかったけれども、教え子二人が北朝鮮戦で得点し、教えた意味が見出せたというところがすてきでした。 テレビの映像で…

クリティカルパスについて(2)超簡単な説明ですけどⅡ

ただ、最近は自動的にレセプトからCSVに落とし、正規分布の範囲を設定すると合併症の治療等を自動的に排除したかたちでパスが作成されるソフトがでていますので、利用すると瞬間にこの作業がいらなくなります。 とはいうものの、検査パスから入院パスとい…

クリティカルパスについて(1)超簡単な説明ですけどⅠ

やっと出張から帰ってきました。ふ~。久しぶりに書きます。 いつもパス委員会を立ち上げて、委員会で一番はじめにする説明を超割愛してみました。個々の部分については議論があることもありますので、間違っていたら教えて下さい。 簡単にいって、治療の工…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(10)職場の環境がよくなければ…

医療事故の半分はヒューマンエラーですが、以前にも書いたように、そのうち個人の技術技能不足が半分程度、そしてついうっかりとか、集中力を欠いてとか、気持ちが不安定であるとかいったものは、実はGYPーNSさんがおっしゃるように、職場の環境である…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(9)個人の技術技能の向上

医療の質を担保するのは、個人の技術技能の向上と仕事の仕組みの見直しです。 病院の場合には、個人の属人的な頑張りで病院の仕事が成立つ傾向があります。良い人が入っただけで業績があがることがあります。しかし、それではその人の才能だけに頼ることにな…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(8)患者の気持ち

この数日間、熱っぽく、咳と痰がでて、苦しく夜もよく寝れませんでした。 何よりも仕事がら、毎日講演会やレクチャー、セミナー、会議があるので、声がでない、でづらいって最悪苦しいです。鼻で息ができず苦しいし、気持ちも悪く立っていれなくても毎日飛行…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(7)患者になってみました

日ごろ毎日病院で経営コンサルティングを行っていると、どうしても病院の側に立った見方をするようになります。 先日、地方の病院に訪問したとき、その前日風邪を引いたなかでのセミナー5時間を受けて(懇親会でビールも飲んだし…)、声がでづらいのを理事…

患者さんからみた病院と病院からみた患者さん(6)本来の接遇って

病院で接遇教育が行なわれることがあります。 あまりにも言葉遣いがゾンザイであったり、態度が社会常識から外れているといったことが理事長の悩みです。 でも患者さんは職員の挨拶、笑顔、礼節が正しければそれで納得するんですか? そうではないですよね。…

リスクマネジメントの体系的変革(9)説明義務違反

インフォームドコンセント(説明と同意)ということが病院における説明義務というイメージがあります。手術を受けるかどうかを決定するための説明、セカンドオピニオンを受けるかどうか決定するための説明、あるいは転院する決定をするための説明といったも…