よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

生き方を考える

オーストラリアでは、18歳になると遺言を書くそうです。人生責任をもつということと、自分がどのように生きていくのかを再確認するということなのでしょう。とても自立した国民の話であり、日本では考えることができません。私のことを振り返ってみても、18…

I am your father!

ほぼ2時間、息もつけませんでした…。映画の話です。さえない生活を送っている男がいます。仕事もできずいつも上司からは能無し呼ばわれをしています、女性にもインパクトを与えることができず、お金もなく、よい生活もできない。そんな主人公が、ある日スー…

過ぎ去る時間を慈しむ方法

昨日の朝、2日間の仕事を終わ札幌から、朝一便で東京に戻り、浜松町で監査法人のミーティングを30分。そして又空港に戻り福岡に向う機上にいました。 たった1,2時間のなかで、羽田と浜松町を往復したのです。そこでいくつか気がついたことがあります。…

医療相談及び地域連携の現状(1)

医療相談や地域連携は病院戦略の帰結です。 すなわち、どのような患者さんをみるのか、どのような患者さんをみないのかといった政策を、かたちにしたうえで、患者さんを紹介してもらう、また紹介するといったことを考えることになるからです。 その意味で、…

DPCセミナーin 大阪

本日は、監事をさせていただいている日本DPC協議会の大阪でのセミナーが大阪リバーサードホテルで開催されました。 協議会副理事長である古城先生の開会でスタートしたセミナーでは、医療イ適正化計画と病院の将来像として大西証史医療費適正化対策推進室…

さらばリーマン

先日、新幹線に乗り東京から移動しました。 新幹線でシートに置いてあるJRが発行している雑誌WEDGEを手にとりパラパラとめくっていたら、「さらばリーマン」という記事がありました。え~ぇそんな~。 9月号は8月20日に発行されているし、前日リーマンが…

ルベンが雄弁に

今日はサントリーホールにルベン・シメオのトランペットを聴きにいきました。 彼はスペイン生まれで、13歳で国際的なコンクールで2位になって以来、巨匠モーリスアンドレに指導を仰ぎ、腕をさらにめきめきあげているということでした。 そもそも舞台では…

思い出した万里の長城

北京には思い出があります。 いくつかのエピソードをブログでも以前に書いたかもしれませんが、展示会を観に昨年北京を訪れたときのことです。政府関係者や大学の医師などにお会いして、中国の医療や介護を垣間見た経験でした。そのときの印象がいまの仕事に…

クリティカルパスの本当の意味

カレンザンダーさんが1980年代に創出したクリティカルパスは、もっとも早くうまくプロジェクトを成功させるための重要な経路という意味ですが、その本質はどこにあるのかを理解しなければなりません。 コスト削減や、標準化や、患者別疾病別原価計算の基…

居酒屋のサニョ

最近は、崖のうえのポニョがはやりで、みんながよい映画なのでみたほがいいですよといいます。頭のなかでは、ポニョポニョポニョさかなの子~という唄がいつも聞こえてきています。大阪の梅田です。仕事の関係で、懇親会をしました。 ポニョは公式サイトによ…

日本にカウンターショック

日本はいったいどのようになっているのでしょうか。たくさんの会社が倒産し、そして多くの人が苦しんでいます。自分達は何ができるのか。その前に、自分達はこれからどう生きていくのか。とても大変な時代を迎えました。 自分がもっているビジョンを具体的に…

推進力は前に進む力

車は前に進む。飛行機は飛ぶ。人は前に歩く。後ろという言葉は、ネガティブな言葉として使われています。後ろ向き。後退り。後退。後進国(発展途上国)。後手に回るなどです。 前に行く力が強いほど、早く成果があがります。電通十訓に、仕事とは、先手先手…

個人カルテによる教育について(3)

4.バックグラウンドへの対応 (1)考え方 人は「あなたが必要である」というサインによってバックグランドをつくりあげていくと考えます。常にあなたが必要であるというサインをどのように提示していくのかといったことを模索するなかで、過去枠組みがつ…

迷い犬?

最近、私の住んでいるマンションの壁に迷い犬という掲示がしてありました。 随分と離れた場所に住んでいる(連絡先が)方が、犬の写真を貼っているのです。そこら中にそのチラシがはってあります。 たぶん、家族の一員のようにかわいがっていたのでしょう。…

地下鉄の列車のカーテン

びっくりしました。日本はひろいなと思うことがよくありますが、今日も一個見つけました。名古屋の真っ赤な地下鉄にはカーテンがあったのです。 よく遠距離バスにはカーテンがあったりします。しかし、東京では地下鉄にカーテンがあるということはありません…

マリオットと名古屋DPC勉強会

6日の土曜日は、名古屋でDPCマネジメント研究会の名古屋勉強会が、伏見の施設で開催されました。14時からの3時間半でしたが、とても内容の濃い、よい勉強会でした。 DPCをベースに多くの病院が業務改革や医療内容の再構築をしていることはよく理解…

DPC5段階説。分かりやすい整理

ホワイトボックス社は、DPC5段階進化説を唱えています。まず第一段階は、出来高とDPCの比較やベンチマークにより、点数を合わせる行為、すなわち何をやめたら収益をDPCに合わせることができるのかといった作業です。 まさに、医療行為を止めたり、…

大阪江坂の朝

大阪のクライアントを訪問したときは、必ずといってよいほど私は大阪の事務所に向かいます。江坂にある事務所の窓からは近くの公園や山の端々がみえ、とても新大阪から御堂筋線3つ目の駅であるとは思えません。 宿泊するホテルはいつも事務所の近く(ほんの…

勝ち残る5段階で進めるDPC戦略(6)

3.横断的段階 循環型医療介護のシステムづくり なお、DPC病院は地域のなかにおける連携をより強化していく必要があります。それは前述した増患ということだけではなく、退院支援の観点からも説明することができます。 当たり前のことではありますが、D…

個人カルテによる教育について(2)

何れにしても、 ①具体的な技術技能 ②それらを発揮するための意識や意欲、姿勢や態度 を個人教育の対象とするための方法を確立する必要があり、とりわけ後者についても なんらかの対応をしなければなりません。 (3)教育方法 個人カルテは、あくまでも職務…

勝ち残る5段階で進めるDPC戦略(5)

〔第4段階 自院の強みを伸ばすことでの利益確保〕 第3段階で、つくりあげた制度に後押しされた医師やスタッフの思いが患者さんを集めることになります。意思がやりたいと思う医療が定まり、コストをかけながらも医療の質が向上します。そのことは多くの同…

マニュアルを利用する者の気持ち

弊社では、過去24病院に病院マニュアルを導入するお手伝いをしてきました。マニュアルを利用する者がどのような意識で、マニュアルを利用するのかをよく理解しておくことが大切です。 マニュアルを利用する者は、おおよそ、次の意識をもっています。よい順…

勝ち残る5段階で進めるDPC戦略(4)

〔第3段階 質を向上させるための利益プールからのコスト配分〕 ところが、この段階にくると医師は少し不満がでてきます。なんでもかんでも削減しろ、収益をあげろという動きはスタッフや医師のモチベーションを下げてしまうことになりかねません。 よい医療…

わかりやすいことがいちばん

これは私の仕事場のひとつである、山陰の電車の優先席です。JRは不思議ですね。こんなアイデアがあるのであれば、東京でもどこでも使えばいいのにと思います。 こんなシートがあれば、超わかりやすくて、必要のない人は、皆ここには座りませんよね。 誰の…

個人カルテによる教育について(1)

1.はじめに 個人カルテを利用して職場内教育を行うことにより、スタッフ一人ひとりの課題を明確にした的確な教育を行うことが可能です。それらの方法について確認し、全スタッフが自らのスキルを高める活動に入ることが必要です。 2.内容 (1)職務基準…

勝ち残る5段階で進めるDPC戦略(3)

〔第2段階 病院原価の計算による自院の損益構造認識〕 第1段階では、DPC病院としての基礎をつくるわけですが、あくまでも収益ベースでの診療報酬への取り組みや、生産性の向上のための対策や増患がテーマになっていました。 そもそも、いくら収益をベン…

大漁だ、大漁だ~ぃ

今日は、恵比寿で開業する天神クリニックの辻先生を囲む会がありました。そのお店の天井は高く、このような提灯と、大漁旗が掲げてありました。 ふと、目をつぶると、博多港がうっすらみえてきます。 荒れ狂う波のまにまに漂う船で、漁師が懸命に闘い、釣果…

勝ち残る5段階で進めるDPC戦略(2)

2.5段階戦略について DPCに踏み込んだ病院が、どうすれば成果をあげられるかについて、当社では、5段階での戦略を提案しています。 5段階は次のものです。 第1段階 基礎の確立 第2段階 病院原価の計算による自院の損益構造認識 第3段階 質を向上…