よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2019-01-01から1年間の記事一覧

管理会計を病院経営に活かす

会計には財務会計と管理会計があります。 財務会計は報告のための会計をいいます。納税や銀行提出、関係監督官庁や理事会等への報告がそれらです。 管理会計は、文字通り意思決定に役立つ管理を行うための会計をいい、指標管理や月次会計、部署別・診療科別…

益々働き手が不足する医療のこれから

人口減少、少子高齢化が進みます。それは、同時に高齢者以外の人口が減っていることであり、働く年齢の人口が減っていることを意味しています。 毎年医師が増えても、働いている医師の高齢化も同時に進みます。看護師や他の医療職も同様です。病院数が少しず…

介護第二世代への移行がなかなか進まない理由

官民一体で血のにじむような努力を繰り返しながら、日本は海外の範となる介護サービスを確立しました(従来の介護サービスを提供する介護を「介護第一世代」とよびます)。 誰も経験をしていない超高齢化社会を迎え、日本には従来の介護を強みとして新たな産…

危機感はあるか

先日、高評価を受けている施設に訪問したとき、事務長からグループの施設に危機感がない。危機感を醸成するためには、どうしたらいいのか、と質問がありました。 まず問題意識がなければ危機感は生まれない。問題意識をもっているのかどうか、なければどのよ…

病院マネジメントについて

日本の病院は、国民皆保険制度のもと、廉価で高い質の医療を提供してきました。医療は仁術であり、利益を目的として運営するのはおかしいと、医療従事者も考えていたし、国民もそのように考えていました。国が元気で勢いのある時代では、医療は他の事業とは…

教育と評価の強い関係性

教育には、職場内教育と集合教育、そして自己啓発があります。これを教育の3本柱といいます。最も重要であるのは職場内教育です。 業務を棚卸して、列挙するとともに、各々に職務基準を作成します。 各業務についてマニュアルを作成することで日々の業務を…

時間を大切にすること

人にとっても、組織にとっても時間はとても大切です。 そもそも、組織が人で運営されるとすれば、人が労働に費やす時間には制約があることを考えるのは当然です。 経営資源は、人、情報、時間、カネ、モノで成り立っていますが、そのうち時間という資源がと…

当たり前だが、事業は人により盛衰が決まる

ビジネスモデルがしっかりしているために仕事がうまくいく事業があります。仕組みで利益がでるといわれるものです。 もちろん、その仕組みが一定の質を担保できなければ訴求されないので、人の力が必要でないわけではありません。 しかし、仕組みと人の力を…

職員はやる気になっているか

患者が減り、診療報酬が引き下げられる傾向にあるなか、どのような環境変化にも耐えられる強い組織をつくる必要があります。 強い組織は強い職員から生まれます。病院で「強い組織」は、「医療の質が高い組織」を意味します。合理的で質の高い医療を行うため…

あなたの病院は覚悟をもって改革ができるか

可処分所得が30年前を下回ったと言われる今、年金は減り、消費税が上がり国民の生活は益々苦しくなります。また、医療費自己負担2割への変更は75歳以上の患者の大きな負担を強いることになります。受療率は必ず下がります。医療費が払えない人が続出するから…

生まれ変わりました

昨日私は誕生日を迎えました。多くの方々に支えられ、ここまで来たという思いです。ヤフーで立ち上げたブログ「よい病院、よくない病院の見分け方」も15年以上続けてきましたが、Hatenaに移管して新たなスタートを切ることができました。その意味では、当…