よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

職務基準は組織の憲法

多くの病院を訪問しますが、意外と職務基準がありません。況んやクライアントの企業においておやです。 職務基準は職員の到達すべき能力レベルを一定の基準に従い示した規程です。憲法のようなものだと考えています。それがない組織は、個々のスタッフの能力…

医師とスタッフによる噂づくり

診療所経営の大切なポイントは、患者から評価される医師のパーソナリティと、スタッフの気持ち良さであることは誰もが承知しています。この二つの要素が地域で評価され来院した患者がリピートするかしないか、新患が増えるかどうかが決定されます。同時に地…

利益は顧客評価の証

先日、中間管理職研修で初歩の財務会計についてのレクチャーを行いました。以下、内容の一部をご紹介します。 企業は永久に継続することを前提として(ゴーイングコンサーンといいます)会計を行います。中世の大航海時代には会計は財政状態だけをみており、…

ホーチミンでの蹉跌

コロナによりASEANや東アジアでの活動がストップしています。足掛け5年をかけてパートナーとともにホーチミン1区に出資した小児クリニックも、ホーチミン市ロックダウン(封鎖)のなか倒産しました。 しかし、まだ夢は諦めていません。今回の蹉跌から学び日…

医療の未来

少子高齢化、人口減少の元、社会保障費が抑制されたり働き手が少なくなる、さらに景気悪化による可処分所得低迷、欧米各国の景気拡大によるコストプッシュインフレによる患者減など、医療の未来は決して明るくはありません。明るい未来をつくるために、 今あ…

事例からのマネジメントの着眼

弊社には日々現場で発生した事項への相談があります。今回は解決の方向を示した2つの事例を挙げ、マネジメントのあり方について検討します。 [相談1] スタッフ同士の相性が悪く、一方より部署移動の希望が出ています。2人とも問題があるので、どちらが悪い…

これからの日本と事業のあり方

使用するデータを更新しつつ何回も行なっている「増患対策10の原則」というタイトルでの医療機関向け講演会を行いました。 このレクチャーでお伝えしたのは大まかに言って以下の内容です。 海外に比して課題の多い日本の医療事情 少子高齢化による聖域なき…

変革の時代に生きる

全ての組織が発展するかどうかは人に依存します。リーダーは言うに及ばす、各部署に人材がいるかどうかで目的が果たせるかどうかが決まるのです。もちろん目立たなくても、決めた役割を果たしている人はすべて大切です。設備産業においても労働集約的産業に…

持続性のある取引の7つの要件

いま環境問題を語るとき「持続可能性」(sustainability)が大きなテーマになっています。持続可能性は生物的なシステムがその多様性と生産性を期限なく継続できる能力をいい、そのために新しい技術を用いた、カーボンニュートラルなどの人間的な活動を将来…

人事考課制度の本当の意味

さまざまな組織からの依頼で人事考課制度導入を行うケースが増加してきています。以下は最近の医療機関のレクチャーで使った資料です。 「評価は賞与の評価と人事考課に区分できます。前者は業績評価であり、後者は情意考課、能力考課、業績考課、日常活動、…

教育と学習というもの

社員一人ひとりは縁があり組織で働きます。 言うまでもなく事業の盛衰は人の力量に依存しているので、組織が目的を達成し発展するためには、彼らを含めた組織構成員全員が成長することが期待されています。なので、他社と比較し自社の社員は、どこの会社や施…

成果を挙げる4つの視点

組織における成果とは目的に至るための目標を達成し続けることをいいます。目標のない組織はありません。目標はある方向に向けて頑張るということだけではなく、計画的に設定され、達成への進捗が管理されていることが必要です。さらに目標達成には、そのた…