よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

#その他の病気

マニュアルについて

以下は、ある病院でのマニュアル作成についての勉強会資料です(抜粋)。 2、作成上のポイント確認 作成上留意することは、次のことです。 (1)体系 ①患者様が来院されてから退院するまでの業務のながれを把握している ②①のながれのなかで行われる個々の…

病院における業務改善について

病院における業務改善思考は、医療従事者一人ひとりの考え方にまで昇華されなければならない。 今のやり方は過去のやり方である。もちろん、そこには先達の経験やノウハウが凝縮されている。普遍性のあるものもあり、最近つくりあげられたものもある。しかし…

病院企画室の重要性

Tさんは、H病院の企画室の長です。夜の勉強会に備えて資料作成に余念がありません。 会議室で弊社スタッフと打ち合わせをしているところです。D事務長も少し様子をうかがいに部屋に入ってこられました。この病院は、とても繊細でかつ詳細なDPC疾病別原…

DPCを支える看護部の役割

DPC制度は、本来医療の質を向上させるために存在します。高密度で質の高い合理的な医療が、DPCで求められていることですが、どうそれを達成していくのかは、ひとえに看護部の努力に依存しているといえます。 もちろん、医師が先頭に立ち医療行為を行う…

医療はどこに辿りつくのか(2)

(1)では、「どのような人、どのような価値観をもった個人であっても、組織の思想や理念のなかでベクトルを合わせ、組織そのものの価値が個人の価値を内包してさらに輝きを増すようなマネジメントが行われる必要があるのです」と書きました。 もっとも大切…

リーダーはどのようにリーダーたるか

病院で、部下による上司の評価を行っています。上司は上司、すなわち職位が高いからリーダーとなるのではありません。本来は部下がこの人を受け入れることができる。だからリーダーとしてみとめよう。というように、部下から受容されるからリーダーたりえる…

改革の騎士K事務次長

この病院はM院長のもと、積極的に改革を進めています。改革には必ず中心となる人がいます。裏方がいます。そして、彼らの活動が成功することで、最終的には組織全員がマインドをもち、一定の方向に自ら進み続けるという文化が形成されることが常態です。 し…

クリエイティブな事務長の時代

病院の表の軸は理事長、そして院長をはじめとする医師達です。医療は医師の診断がすべてのスタートとなるからです。もちろん、医師を支える多くの職員により、医療が成り立つことに疑いの余地はありません。医療行為は組織的行為である、ということができま…

全精力をかけた地域貢献を行うということ

先日、浜脇整形外科病院の浜脇理事長と今井産業の今井大造常務の奥様でもある今井澄伊さんと会食をさせいただきました。お嬢さんの「りさ」ちゃんも、同席しました。愛くるしい、りさちゃんは、場を理解し、ぐずらず、落ち着いて食事をしていました。大物の…

Nice Meeting

The day before yesterday,I had a dinnar with my client at the restaurant in Ginza. Please look the picture. There are mrried couple. Mr.Sara who comes from NZ is a excutive director of Fawns woman's hospital of Tachikawa. Mrs.Akiko is a pr…

地域に根差した医療活動

今日はO事務長の招きで、M病院でのミーティングを行いました。 車で45分走ると私の宿泊先からM病院に到着です。すでにK先生もお待ちになり、これからの医療環境やその地域に求められる医療と介護についての意見交換をしました。情熱をもった医師の話ほ…

時代を超えた繁栄

昨日は、S元看護部長とSさん、そしてM病院のO事務長と会食をしました。 私が毎月訪問している病院を8月末で退職したS看護部長の第二の人生スタート懇親会を行ったのです。Sさんは5ヵ月前に退職し、またO事務長も1年前に同じ法人を退職しています。…

医師は百貨店売り場の主任?

ブリーフィングは短い報告という意味で、基本的には医師から経営トップに一定期間における運営内容を報告することをいいます。毎月、当月の業績をトップに報告することにより、自部門が円滑に診療活動を継続することができるよう病院から支援を受けることに…

医療の原点は思いやりの心

昨日、私はある地方の病院にいました。9月1日の改革キックオフに向けたミーティングが主な目的です。朝、H事務長に受付まで迎えにきていただき、いつもの会議室に案内されました。 この会議室というか、利用しないベッドや什器が置いてあるこの部屋は、病…

やすらぎのなかの熟考

私は北海道をはじめ、さまざまな場所で監査業務や会計、そして医療コンサルティングを行ってきました。そのなかで、講演会で数時間しかいなかったものも含めると、仕事で訪問していない都道府県はなんと福井、岐阜、和歌山、熊本の4県になりました。 なかに…

広島共立病院院長村田先生と岡野さんが東京本社来社

昨日は、研修のため東京に出張してきている広島共立病院村田院長(写真右)と同院病院新築プロジェクト責任者の岡野さんがホワイトボックス社の東京本社に来社されました。 本社でミーティングしたのち、弊社ビルの下の割烹で食事、その後ホテルのラウンジで…

高専賃講演会はりそな銀行大阪本店で行われました

13時から、りそな総合研究所の企画による医療型高専賃の講演会を行いました。 早朝東京事務所で6時から仕事をして新幹線に飛び乗り、新大阪で弊社大阪メンバーとミーティングと食事をしてから御堂筋線で本町に。本町から蝉がシャンシャンと鳴いている道を…

永野先生の現場トーク(1)

ホワイトボックス社の顧問である、永野先生(練馬桜台クリニック)にお話していただいたことを連載していきます。現場の医師の声を聞いてください。 「現状では町中や近隣の中小病院が行き詰まっています。 療養型のベッド数を減らしているので急性期から退…

医療法人刀人会 坂戸中央病院 戦略ミーティング

金曜日は、坂戸中央病院で戦略ミーティングを行いました。朝8時30分から、清水理事長(右)、土屋院長(左)、岸部事務長に集まっていただき、11時30分まで3時間ほぼ休憩なしで、これからの戦略立案のためのアイテムについての検討を行いました。 地…

膝を折る病院、立ち上がる病院(1)

膝を折る病院が増えてきました。S病院は夜逃げ同然に病院を閉じました。地域の医師会は患者さんを振り分けるのに大変でした。関連しているK病院もあっという間に倒産しました。大きな混乱を起こさず、患者さんが別の病院や施設に移動できたことがせめても…

病院マネジメントについて

病院のマネジメントは、特殊であるといえば特殊ですが、特殊でないといえば特殊ではない領域に存在しています。 ①現場のマネジメント ②部署別マネジメント ③業態固有マネジメント ④組織マネジメント に区分されます。 ①は患者さんが来院すると、延髄で反応し…

銀行も医療の勉強会

動態的に病院をみる指標を数多く提示していますが、それらのなかには病院も入手していないもの、掌握していないものも数多く含まれています。 ①単純であるもの ②病院もデータをもっているもの ③病院側がそのデータを提示することに躊躇しなくて済むもの ④比…

窓からみえる景色は平和に満ちて

医師面談の合間に、ふと振り返ると、窓の外には地方都市の郊外の風景が広がっていました。私たちは毎日移動し、地方を転戦することが多く、その土地土地の気候や風景、そしてその地域独特の文化や風土に触れる機会をもっています。 しかし、往々にして空港か…

目標管理制度の実際

ある病院で目標管理の勉強会で示した資料です。 「病院が立案した事業計画(経営方針)をどのように各部署に漏れなく割り振る必要があるのか、その部署目標の内容が病院の立案した事業計画を達成するに十分であるのかどうかについて議論することが必要である…

オリックス・レンティック、ソリューション事業部 李さん

土曜日は、弊社会議室で、6名での医療勉強会が開催されました。弊社では、医療機器メーカー方向(かたむ)けの勉強会をよく行いますが、その一環です。 今回も、私と美川さんが弊社側として、そして他の4名の方々が来社し、10時から13時すぎまで、お弁…

医療型高専賃の優位性

6月3日に高齢者住宅新聞社の主催によるセミナーで、医療型高専賃の優位性という講演会をすることになりました。 今年で3年目です。毎年150人の人が私のセミナーに来ていただき、大変ありがたく思っています。 私が3年前にココチケアの事例をもって、…

増患戦略紹介

増患のために行うべきことは以下の通りです。ある病院のWGでの実施事項です。 増患は病院総合戦略であることが解ります。 1.SOWT分析による自院の診療上の強みの列挙 2.自院紹介のための媒体作成 3.診療所のリスト作成及び現状分析 4.病院の科別リ…

ブリーフィングシステム(1)

医師ブリーフィングシステム(短期報告システム)導入がさかんに行われています。 このような時代には、医師を中心においたマネジメントが徹底される必要があります。 『幹部面談とりわけ医師面談を通じて多くのことが把握できました。医師がやりたいことや…

病院改革について(3)

今日は、病院改革についての3回目です。 病院は、増患につきます。増患のためには、現状の医療制度を俯瞰し、また診療報酬改定がなぜこのように行われたのかについて思いを馳せ、そして中長期にわたる戦略立案を行わなければなりません。 (3)増患のため…

病院改革について(2)

(2)組織生産性の向上 次に行われるべき事項は以下のものである。 ①人員配置見直し 各部署がそれぞれの機能を最大限発揮できる体制になっているのかどうか検討します。具体的には経験年数や個人のスキルの調査を行った後、業務量分析を行い、部署別人員配…