よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

#専門職

病院原価計算のすごい機能

病院原価計算には部門別損益計算と、患者別疾病別原価計算があります。部門別損益計算から説明します。 部門別損益を計算できるようになると部門別あるいは病棟別、さらには診療科別の損益が計算でき、実際の損益分析をかなり詳しく行えるようになります。 …

カンボジア・プノンペンの病院視察

我々が、中国(北京、上海)、韓国、香港など東アジア、そしてオーストラリアでの視察を経て、ASEAN10ヶ国の病院や介護施設を調査してきたのはいつもお話ししています。なかでも気になる国カンボジア。 カンボジアではやっと2018年に健康保険が機能し始め、…

軽んじてはいけないマニュアルの効用

先日、セミナーを行いました。マニュアルがいかに大切であるのかについての説明を行いましたが、マニュアルに関するチェックシートがあることを思いだしました。 チェックシートを使い、マニュアルの作成及び運営の状況について自社の現状を調査してみる必要…

職務基準は組織の憲法

多くの病院を訪問しますが、意外と職務基準がありません。況んやクライアントの企業においておやです。 職務基準は職員の到達すべき能力レベルを一定の基準に従い示した規程です。憲法のようなものだと考えています。それがない組織は、個々のスタッフの能力…

医師とスタッフによる噂づくり

診療所経営の大切なポイントは、患者から評価される医師のパーソナリティと、スタッフの気持ち良さであることは誰もが承知しています。この二つの要素が地域で評価され来院した患者がリピートするかしないか、新患が増えるかどうかが決定されます。同時に地…

ホーチミンでの蹉跌

コロナによりASEANや東アジアでの活動がストップしています。足掛け5年をかけてパートナーとともにホーチミン1区に出資した小児クリニックも、ホーチミン市ロックダウン(封鎖)のなか倒産しました。 しかし、まだ夢は諦めていません。今回の蹉跌から学び日…

医療の未来

少子高齢化、人口減少の元、社会保障費が抑制されたり働き手が少なくなる、さらに景気悪化による可処分所得低迷、欧米各国の景気拡大によるコストプッシュインフレによる患者減など、医療の未来は決して明るくはありません。明るい未来をつくるために、 今あ…

人事考課制度の本当の意味

さまざまな組織からの依頼で人事考課制度導入を行うケースが増加してきています。以下は最近の医療機関のレクチャーで使った資料です。 「評価は賞与の評価と人事考課に区分できます。前者は業績評価であり、後者は情意考課、能力考課、業績考課、日常活動、…

フィリピン・マニラの病院視察

結局日本の医療は変われず、過去と同じ状況が続いています。東アジアやASEANで行われている医療にも各国の事情により多くの課題がありますが、日本の仕組みが微動だにしないことに危機感を感じます。 超高齢化が進みGDPが伸びず、経済成長が望めない日本にお…

ラオス・ビエンチャンの病院視察

コロナにより我々の海外での全ての活動が止まりましたたぶん2〜3年は難しいかもしれませんがコロナが終息し、早期に海外との交流ができるようになれば良いと思っています。以下は5年前の記事です。 「ある時期まで私が歩んだ道は、海外で活動するためにあっ…

リーダーの情熱が枯渇すると組織は衰退する

言わずものがなですが、組織は人で構成されています。なので、組織がうまく機能するためにはさまざまな分野の自立した社員が、それぞれの得意分野における技術技能を組織に提供し、相互の連携をもって成果をあげていくことが必要です。 組織の進む方向を決め…

組織変革4つの領域とは

組織における変革は、 個人 部署 部署間 組織 の4の領域で行われる必要があります。 一つ目は、個人で行える業務改革。自分が行動を変たりやり方を変えればできる改革です。どちらかというと業務改善といった感じでしょうか。自分の仕事の姿勢や態度、技術…

的確な行動のために

ある対象は、すべて定性的か定量的かで認識され測定されます。 定性的とは「対象の質的な側面に注目する」ということで、また定量的とは「対象の量的な側面に注目する」という意味で使われています。 仕事においては、できるだけ指示や目標設定は定量的に行…

経営方針の明示と受容行動

目標をもつことで組織は成果を挙げられます。目標のない組織はありえません。 組織目標は、経営方針やそれを基礎として立案された事業計画、そして事業計画達成のためのアクションプランにより設定されます。 簡単に言えば、マーケティングを行いSWOT分析等…

達成感を求め前に進む

決めた何かを成し遂げ達成感を得た時が最も幸せだと私は考えています。達成感をどれだけ得られるのかにより成長の度合いも決まります。 慌ただしく過ごしていると、ときに混沌とした毎日を乗越えたことだけに小さく納得し、残るものが少ない日々の気怠さに身…

大好きなカフェとレストラン

香港にはリパスルペイという場所があります。九龍と向き合う香港島の裏側です。定宿のある尖沙咀(チムサーチョイ)からMTRで行くか、少し歩き船乗り場からフェリーを使い中環(セントラル)へ。 そこからタクシーで20分程度走るか、交易廣場三期 (Three Ex…

組織活力の源泉は、満足を求め覚醒した個人である

人生は、ながいようで意外と短いと思います。最期のときにならないと気が付かないことだとは思いますが、若いときには感じられなかったことが、年齢を重ねることで、より実感をもってそう思うようになりました。 今日より明日、明日より来月、来年となれば、…

成果を挙げる3つの行動様式

エレベーターとエスカレーターを観察すると、二つにはいくつかの違いがあることに気付きます。 エレベーターは目的の場所を決め、一気に駆け上がれますが、エスカレーターは環境を眺めながら、どこでも下りたり乗ったりと柔軟に対応できます。 速度はエスカ…

支え合い(Support each other=SEO)

誰もいなくなった街で一人で生活するストーリーの映画を観たことがあります。 もちろん、映画なので、実際にはどこかに人々は隠れていたり、住んでいたりして、最終的には一人ではなくハッピーエンドで終わるのですが、私も朝早く電車に乗るため駅にくると、…

人が創り出す美しさ

日本にはどこにでも山があり川があり、木々が無秩序に又は整然と生え草花が群生しています。自然の創り出す造形美には目を見張るものがあります。自然は美しいですね。 人はその景色をみて心を動かします。それは、遺伝子レベルで身体すべてが受ける感動とい…

夢を分解して一歩づつ

夢のない人生がいかに寂しいものだということに、気が付く時期があります。毎日を何気なく過ごすのであれば余計そにうした思いになるし、あることをやりたいとはじめは思っていたものの、目の前の仕事に忙殺され、懸命に生きて、その日ぐらしをしても同様の…

自らを生きること

人の命はそれほど長くなくて、できることも限られているにもかかわらず、すばらしい何かを成し遂げている人がたくさんいます。 小さな出来事を積み重ねながら、慎ましく、しかし地域で根を下ろし、地域のために頑張っている人もたくさんいます。また、何もし…

仲間たち

社内外を問わず、お互いに節度をもって思いやれる仲間たちがいます。それぞれの立場や仕事、性格や属性など、さまざまなものの多くを了解したうえで、一緒に仕事ができる彼らがいることで、仕事が円滑に進みます。縁があり、彼らと知り合えたことはとても幸…

不確実な時代への挑戦

先が読めないなか、前に進んでいかなければならない時代。仕事の質を上げ生産性を高めるために、3つの視点から、(教育をも含めるという意味で)広義の業務改善を考えます。 一つは、仕事の仕組みの見直しに関すること、二つ目は個人の技術技能、そしてコス…

意思決定のためのフロー

何かを決めるためには、現状分析→情報収集→仮説立案→情報収集→仮説検証→情報収集→仮説立案…というサイクルを繰り返しながら確信がもてたところで意思決定をすることが必要です。 この方法をコンスタントインターチェンジングメソッド=CIM(絶え間なくやり取…

夏祭りと思い出

真っ青な空の下、うだるような蒸し暑さのなかに、セミの声聞いたり、木陰で微風を感じるとき夏を感じます。ときどきの夕立が空気を洗い流してくれることもあり、この季節は、心爽やかに通り過ぎていきます。そんな夏の思い出は格別で、春や秋、冬の思い出も…

今と未来をみる

雲海が波打ちながら、境界線の曖昧な青空に吸い込まれるように果てしなく広がっています。これが現実であるのか。この世のものとは思えない不思議な光景です。自然の雄大さや威厳に心を打たれます。 しかし、今見ている景色は宇宙の広さを思い、銀河系のなか…

整然と雑然

整然とした金融街である中環(セントラル)と雑然とした商業のエリアである尖沙咀(チムサツイ)にはどちらにも活気があります。 ロンドンのシティの一部を切り取ったような金融関係のビルが林立さるセントラルや隣の金鐘(アドミラルティ)の一部には外国人…

飛翔そして飛躍

毎日のように医療の現場にいると、常に病院の盛衰に行きあたります。伸びる病院と伸びない病院。そして膝を折る病院と立ち上がる病院。そうした病院の戦略や行動へのサポートを行うことが弊社の役割の一つであることはいうまでもありません。急性期であれば…

強くなるために

あれもやりたい、これもやりたいと思います。しかし、実際にはあれもできていない、これもできていないという現状です。いま、大切なことは強みをみつけ、徹底的にそれを伸ばすこと。 足元を固める必要があります。 まずは、自分のなかでの強み(主観的強み)…