よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

今日の出来事

これからの時代を生き抜くために

組織がこれからを生き抜くためには2つのことを実践しなければなりません。 一つは組織の軸を確立するということです。 病院理念を明らかにして、ヴィジョンを設定し、マーケティングやSWOT分析を行い、戦略を立案したうえで事業計画を立てることがなければ…

私のマーシーレベルは無限大

私のマーシレベルは無限大という本を書きました。以前から、どのようにすれが自分が変われるのかちうテーマで考えてきたことの一つの方法として、相手が自分をどう思うのか、また自分は相手をどう思って仕事をしているのかを観察したことがあります。そのと…

医療現場の現実

毎日のように病院を訪問していると多くのことを学べます。 病院には現場とマネジメントが明確に存在しています。現場は患者を懸命に治療するケアをする場ですが、別途、現場を支えるマネジメントが院内で多様に行われているのです。 現場が働き易い環境をつ…

やるべきこと

医療のこれからが混沌としています。 国家予算の脆弱性は明らかであるものの、反する意見があり、一部にしか危機感が醸成されていない気がしています。 日本のこれからを考えると少子高齢化に処方箋はなく、人口が少なくてもいい、縮小均衡をすれば大丈夫、…

やりたいことをやること

やりたいことをすっとできることができれば幸せです。 やりたいことがあってもなかなか手がつかなかったり、やりかけて止めてしまう、止めざるを得ないことがあります。ただ、出来ていないということは結局のところ、本当にやりたいと思っていないからなのか…

病院改革の基本

以前から説明していましたが、医療は人であるということが最近さらに納得できるようになりました。 医師がリーダーシップをとれるかどうかということが最も重要なのは間違いがありませんが、例え、現場の医師がリーダーシップをとっても、トップマネジメント…

明日退院します

明日やっと退院することができます。この大学病院には3度目の入院でした。1度目は3年前の胆のう摘出で60日間入院、2度目は数日ですが尿管結石、そして今度は一部腹膜炎、虫垂炎切除で11日という感じです。いつもぎりぎりまで入院せず、予定入院は尿…

幸せなこと

人がどう生きるかは、永遠のテーマです。 どのような生き方が正解なのか、さまざまな価値観や考え方があり、これだというものを普遍化することはできません。 結局は、一人ひとりが、自分がどう生きたいのか、生きているのかを自分のなかで確認し、もし、自…

忠恕(ちゅうじょ)

全国から多くの方々が駆けつけた、濱脇整形外科病院の40周年記念祝賀会です。挨拶をされた医療会で活躍する新理事長澄伊さんのお父上、濱脇純一先生の40年間の歴史や思いをお伺いし、長い間高い質の医療を継続するご苦労は、並大抵のものではなかったのでは…

職員が、やる気になる未来の階段

医療従事者は、日々慌ただしく働いています。 毎日、単純に繁忙であることは疲弊を生み、組織への執着をなくしてしまいます。医療に対する使命感だけに依存するのではなく、夢をもって働いてもらうことで、彼らが本来持っている力を発揮してもらうことができ…

最近思うこと

いろいろな病院に訪問して思うことがあります。人のマネジメントができていないことです。確かに医師が院長であり、院長は臨床を行っていることが多く、なかなかマネジメントに手が廻りません。 また事務長はさまざまな事柄への対処をしなければならないので…

増患対策のポイント

病院は、自院で診る実入院患者数を増やし続けなければなりません。医療資源を最大活用し、地域に最適な医療を提供することで、地域住民の効用をより高くできるからです。 病院は無駄な医療を戒め、求められる医療を提供できる体制を整備し自院のもつ機能を発…

マニュアルに戻ろう

最近、忘れがちになっていることで、どうしてもお伝えしなければならないことがあります。 マニュアルについてです。マニュアルを組織運営の柱に据えることが必要です。マニュアルというと、硬直的なイメージ、例えば「マニュアル通りにしか仕事ができない社…

一人一人に光を当てた教育

教育には3つの方法があります。職場内教育、集合教育、自己啓発がそれらです。 組織の現場でもっとも大切な教育は職場内教育です。職場での業務が行えなければ、適切な活動が行えないからです。 したがって入職年次ごとに業務を決めた職務基準や職務基準の…

何度も増患、利用者増という

27年の介護保険改定、28年の診療報酬改定、29年の消費税改定、30年の医療介護同時改定と、イベントがもりだくさんの現状において、いま、日本の医療や介護はとんでもない環境に置かれています。社会保障費の削減が叫ばれるなか、これから右肩あがり…

ヘルスケアアジア株式会社によるホーチミンでの活動

ベトナムの政府関係者や医師、病院経営企画担当者を交えての調印式が終わりました。壮大な計画が議論され、大きなビジネスになります。政府の許可を待って(新しいレギュレーションが7月1日が施行され、投資が厳しくなりました。これからが大変です)、診療所…

日本の現状と私たちの行動

日本の財政が逼迫していることは、既に多くの国民が理解しています。しかし、具体的にどのような未来があるのかについて明確な絵柄を描ける人は少ないと思います。 医療の生末や介護のこれからについても、出生率が低いまま、高齢者が増加すること、就業人口…

病院はいま何をすればよいのか

以下は、ある法人の経営方針を病院に降ろし、病院がそれを具体的な目標に設定する過程で、病院で説明した資料の一部です。今、医療に求められているのは、医療人一人ひとりの覚醒と行動です。思いをもち、医療に自分の使命を見出し、成果をあげるために日々…

時間を生み出すための活動

いろいろな病院で看護部とのミーティングを行う機会が多くあります。 生産性向上といった観点からの視点でいえば、リスクマネジメントや感染症対策、マニュアル、クリティカルパス、教育、看護過程といったことがテーマになります。 生産性を向上させるため…

新しい日本をつくるために

今は選挙、真っ盛りです。既に結論が見えているとは思いますが、消去法でほぼ現状の政策に依存しなければならない状況であると、私は思っています。 しかし、だからといって劇的な景気回復が起こるということはあり得ません。聡明な国民は理解していますが、…

医療療養病床のオープン

4月にある病院の資本を移動し、私のクライアントの病院の理事長がオーナーになりました。その病院にはオーナー病院のスタッフが数名張り付き、閉鎖病棟のオープンを準備してきました。 ついに6月18日に病棟をあげることができました。それまでには、多く…

認定看護管理者サードレベル

医療環境は大きく変化する。機能分化と平均在院日数短縮により、病院病床を削減するという考え方だけではなく、医療費そのものを負担できなくなってきた政府が、医療費自己負担増に手をつける段階になってきた。いわゆる後期高齢者については所得に関わらず…

日本の医療を護るために

私のクライアントの整形病院が7:1から10:1に看護基準を変更しました。重症度が維持できなかったからです。在宅復帰率は維持しつつも、重症度が維持できないという病院が数多くあり、7:1削減目標の9万床を大きく上回って7:1病床が減少するとい…

これからの自分

ながい間、このブログを書いていませんでした。あまりにも退院してからの日々が慌ただしく、なかなかこのページに向き合うことができない状況がありました。 胆嚢摘出が2月後半でしたから、もうすでに3ヶ月以上経過しています。この間、フルに休みがとれた…

精神科医療における退院支援

以下はある病院の会議用の資料です。現在、入院年次別の患者リストをみると、例えば180日を以内の患者は、ほとんど存在せず、明らかに超長期の患者が多く入院していることがわかります。 20歳代で入院し60歳を超える方々をはじめとして多くの患者さん…

病院の進む方向について

診療報酬改定のあと、多くの病院が進む方向について悩みをもっています。 急性期は急性期として、またケアミックスはケアミックスとして、そして慢性期は慢性期として。どこに進むのかについて悩んでいます。 重要なことは診療報酬そのものだけにとらわれず…

病院のリートについて

最近、病院の不動産投資信託(リート)が脚光を浴びています。特別目的会社をつくり、投資や借入れ、社債を以て調達を行い信託をかませつつ病院の土地建物を運用することになります。 病院は、対価として資金を得て、次の投資に振り向けたり、また借入の返済を…

診療報酬改定とその先にあるもの

診療報酬改定の内容がほぼ出そろってきました。各病院は、診療報酬がどのように変わるのかにより、大きく収益構造を変えることになります。 診療報酬の改定の結果をみながら、自院は急性期でいくのか、7:1を維持できるのか、地域包括ケア病棟や病床をどの…

医療の体制について

病院を運営にするにあたり、必要なことはその病院が地域で役割を果たしているかどうかです。 他の医療機関と連携し、病院の業態に合せた役割を果たしていれば、地域で質が高い病院とし、評価され残っていくのだと思います。 役割を果たすということの定義が…

台風と医療

いま、私を乗せた空港バスが、少し小雨になった夜の街を懸命に走っています。 最終の便に間に合わせるためです。 病院をで出て他の場所でミーティングをしたのち慌ててバスに飛び乗ったときには、台風で高道路がへ閉鎖されているという噂や、雨で車が混んで…