よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療のリスクマネジメントは、どのような業種でも使える

「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する」。労働災害における経験則の一つであるハインリッヒの法則はとても有名です。 病院でリスクマネジメントの支援を行うときに、まず考えるのがこの法則です。 私の経験…

時代に合った、経営資源のうまい活用とは?

経営資源には、ヒト、時間、情報、カネ、モノがあります。 最近、経営資源はヒトがとても重要だという風潮があります。「いい人いませんか?」とか、「できる人さえいたらな」などと聞くことが多くなりました。 何をするにしても、優秀なヒトがいなければ時…

一生懸命やるだけでは満足してもらえない

何事についても一生懸命になることは大切です。 利害なく、持てる限りの力を使って物事に対峙することは、仕事をするときの基本的姿勢だからです。 目的を達成するために、決めたことは絶対に行う。そして、組織に所属する限り、自分として、腑に落ちないこ…

目標管理と、BSCの違いって何?

目標管理制度(MBO=Management by Objectives 以下M)は、戦略に基づき毎年提示される経営方針を目標化し、各部署そして各個人に具体的な目標を設定し、目標を達成できるよう、組織をあげて対応する制度をいいます。 また、バランスト・スコアカード(BSC=…

リーダーシップの本来の在り方

世の中にはリーダーと呼ばれる人がたくさんいます。しかし、リーダーだから、皆がリーダーシップをあるべきかたちで発揮しているかどうかというと、そうではないケースがあります。 以下、リーダーとリーダーシップについて考えます。 (任されるという意味…

時間をうまく使うためのコツって何?

時間をうまく使うコツは、2つあります。といいますか、たった2つしかありません。 一つは自分が計画的かつ効率的に動くこと、もう一つは自分の周りが自分のために効率的に自分を支援してくれる環境をつくることです。当たり前じゃん、と思った人、そのとお…

業務改善を定着させるために

組織のなかで何かをうまく実行していくためには、導入→定着→機能→進化というプロセスを経なければなりません。「導入」しただけではなく「定着」させることが物事をうまく進めるポイントです。 ここで定着とは、どのような意識であるかは別として皆がそのこ…

集合教育よりも大切な、職場内教育

病院において、教育というと、どこかの研修に行くとか、セミナーを聞きに行く、資格をとる、と考える向きがあります。 本当にそうでしょうか。教育をどのように行うのかを考えなければなりません。 教育には職場内教育、集合教育、そして自己啓発の3つの柱…

正しい意思決定を行うことの意味

人は毎日、起きてから、なにかしらの達成感を抱いて布団に入るまで「こうしよう、いや、ああしよう」と、さまざまな意思決定(なんらかの目標を達成するため、いくつかの選択可能な代替的手段の中から最適なものを選ぶこと)をしながら生活をしています。 な…

頑張る職員には報いる

マズローの5段階欲求説によれば、人間は生存の欲求、生理的欲求、社会的欲求、尊厳の欲求、そして自己実現の欲求の5つの欲求をもっています。 まず、食べたい、寝たいという基本的欲求のあとに、安全によい健康状態やよい暮らしの水準を満たしたいという欲…

施設管理のポイント

病院そのものはさまざまな機能をもつ施設です。また病院には数多くの設備があります。 病院には、専任の営繕や施設管理者が存在し、施設や設備を円滑に稼働するために管理をしています。 ただ、彼らがいれば施設管理がうまくいくわけではありません。 施設を…

音楽と医療

最近、メッキリ音楽を聞かなくなりました。昔からそうした習慣がなかったこともありますが、心に余裕がないのも一因でしょう。 ただ、たまにYouTubeで一人感動し咽ぶこともあります。少し大袈裟ですが…。 音楽には心を癒す不思議な力があるんですね。 なので…

リーダーシップの良し悪しは組織の盛衰に直結する

組織はリーダーの行ないにより大きく影響を受けます。リーダーの行ないをリーダーシップといいます。 リーダーシップが意味をもつのは、フォロワーすなわち部下がリーダーの言ったことを受容れるかどうかに依存します。いくらリーダーが声高に何かを命令した…

仕事に対する心構え

心構えとは、「物事に対処する心の準備や覚悟」をいいます。人の価値観は多様で、人生のなかで仕事をメーンに考えている人も、手段として捉えている人もいます。仕事が好きな人も、嫌いな人もいるでしょう。 結果、仕事に懸命な人も、懸命でない人もいます。…

日本人とサムティベート病院

サムティベート病院 日本医療センター アジア各国の病院設備は日本の病院と遜色ない病院が多く、とりわけフィリピンではファンドや病院管理会社の保有する病院、また、タイやマレーシア、シンガポールでは民間の株式会社病院が、高いレベルの医療で、他国の…

アジアにおける日本の医療

日本は国民階保険制度のなかで医療を提供し、多くの病院を抱える一大医療立国になりました。だからといって日本だけが優れた医療を提供しているわけではありません。 アジア各国の医療を見ていると、その思いをとても強くします。日本の医師や大学教授ととも…

これからどのような時代になるか・雑感

これからどのような時代になるかを予想することはとても大切なことだと思います。 コロナを契機に自分なりに、多くの人がそのことを考えていると思います。 どうなるのか、ということを予想するためには、まず、現状の分析が必要です。何が起こったのかを反…

業績評価を見直そう

報酬に関する評価には大きく2つのものがあります。 ひとつは賞与支給のため、業績を評価するための業績評価、そして昇給昇格昇進の基礎となる人事考課です。 前者は予め設定した組織目標や個人目標が達成できたかどうかを基礎として評価するものであり、ま…

有休取得率の向上と人材育成

自動化された工場では大半の成果を機械が担いますが、病院では、すべての機能を果たす重要な資源は人です。人を大切にしない組織は成果を継続してあげることはできません。 さて、医療機関では恒常的に看護師が不足しているために、いつでも組織を退職するこ…

キャッシュフローマネジメントを行う

シンガポール・ガーデンズバイザベイ・クラウド・フォレスト キャッシュフローとは、現金の流れです。 営業から生まれる利益を源泉としたキャッシュフローを営業キャッシュフローといいます。営業活動により、いくらキャッシュを残したかを測定します。 これ…

言い続けることの大切さ

人はどうしても易きにながれる傾向にあります。 仕事では、何かをやろうとしても、新しい業務を行うことについては抵抗があります。 「いま忙しいので、今それをやるのは難しい」は常套句で、多くの組織のなかでその言葉が繰り返されています。何度も何度も…

医療安全というもの

リスクマネジメントは、水面下にある医療の質を水面に持ち上げるための仕組みです。医療においては医療安全を担保するための狭義の意味で使っています。 病院では、(開催が義務付けられた)法定委員会のもとで日々のアクシデント(医療事故)やインシデント…

評価制度は教育のためにあるという事を忘れない

評価制度は人事制度のひとつで、従業員の働きぶりや会社への貢献度を評価する制度を言います。 評価制度は、主に業績を達成できる職員であったのかを見る業績評価と、組織のなかでどう育てるのか、又どのように登用し、処遇していくのかをみる人事考課に区分…

やるべきことを示しているか

人は石垣、人は城 組織を構成する人が力を発揮しなければ、組織は成果をあげることができません。いうまでもなく組織は人の集合体であり、人により成り立っているからです。 組織にヴィジョンや経営方針が提示されていないと、日々の仕事を行う目的が不明瞭…

厳しい時代、仕事のムダを排除しましょう

ムダとは、不必要なこと、いらないことを言います。やる必要のない、あるいは効果が薄い業務を行うことは避け、生産性を上げることが組織を強固にする要諦(ようてい=肝心な点)です。 ムダな仕事の具体例としては、その仕事をしなくても、仕事の目的が達成…

診療所の地域浸透大作戦

診療所の収益は単価×患者数×リピート率で決定されます。 単価を無秩序にあげられませんから、新患を増やし、リピート率を上げることで患者が増えないかぎり収益は頭打ちになります。ただ患者を待つのではなく、地域にどんどん展開し、自ら地域に染みるように…

たな卸の実務

会計的にいうと、たな卸は在庫の実在性を確定し、貸借対照表の棚卸資産の簿価を確定する行為です。しかし、医療機関にとってみれば、それは薬剤や医療材料、消耗品の管理の巧拙をみることであり、またキャッシュがいかに無駄になっているのかを確認する機会…

セクショナリズムと自己利益優先は、組織の性

病院は多職種の専門職により運営される特殊な組織です。 したがって病院には多くの部署があります。医療はいくつかの部署が協力して業務を行うことが通常です。 部署間が協力して行う業務では、それぞれの部署が持つ事情により業務が円滑に進まないことが多…

貸借対照表と損益計算書を知る

社会人の三種の神器は、英語、IT、会計です。今日は会計の話をします。 事業活動を行う組織は、どのような形態であろうとも、少なくとも1年に1回、決算を行わなければなりません(上場会社は四半期決算をしています)。決算書を作成するとともに、監督官…

クリティカルパスというもの

今日は、一般の方には少し専門的な話です。この記事は、2013年にある媒体に投稿した記事ですが、内容は、今でも考え方は変わっていません。 ただ、爾後にメルボルンの病院視察したとき、現地で働く日本人看護師のNさんが、今はオペ後3日で退院するので…