よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

有休取得率の向上と人材育成

自動化された工場では大半の成果を機械が担いますが、病院では、すべての機能を果たす重要な資源は人です。人を大切にしない組織は成果を継続してあげることはできません。 さて、医療機関では恒常的に看護師が不足しているために、いつでも組織を退職するこ…

キャッシュフローマネジメントを行う

シンガポール・ガーデンズバイザベイ・クラウド・フォレスト キャッシュフローとは、現金の流れです。 営業から生まれる利益を源泉としたキャッシュフローを営業キャッシュフローといいます。営業活動により、いくらキャッシュを残したかを測定します。 これ…

言い続けることの大切さ

人はどうしても易きにながれる傾向にあります。 仕事では、何かをやろうとしても、新しい業務を行うことについては抵抗があります。 「いま忙しいので、今それをやるのは難しい」は常套句で、多くの組織のなかでその言葉が繰り返されています。何度も何度も…

医療安全というもの

リスクマネジメントは、水面下にある医療の質を水面に持ち上げるための仕組みです。医療においては医療安全を担保するための狭義の意味で使っています。 病院では、(開催が義務付けられた)法定委員会のもとで日々のアクシデント(医療事故)やインシデント…

評価制度は教育のためにあるという事を忘れない

評価制度は人事制度のひとつで、従業員の働きぶりや会社への貢献度を評価する制度を言います。 評価制度は、主に業績を達成できる職員であったのかを見る業績評価と、組織のなかでどう育てるのか、又どのように登用し、処遇していくのかをみる人事考課に区分…

やるべきことを示しているか

人は石垣、人は城 組織を構成する人が力を発揮しなければ、組織は成果をあげることができません。いうまでもなく組織は人の集合体であり、人により成り立っているからです。 組織にヴィジョンや経営方針が提示されていないと、日々の仕事を行う目的が不明瞭…

厳しい時代、仕事のムダを排除しましょう

ムダとは、不必要なこと、いらないことを言います。やる必要のない、あるいは効果が薄い業務を行うことは避け、生産性を上げることが組織を強固にする要諦(ようてい=肝心な点)です。 ムダな仕事の具体例としては、その仕事をしなくても、仕事の目的が達成…

診療所の地域浸透大作戦

診療所の収益は単価×患者数×リピート率で決定されます。 単価を無秩序にあげられませんから、新患を増やし、リピート率を上げることで患者が増えないかぎり収益は頭打ちになります。ただ患者を待つのではなく、地域にどんどん展開し、自ら地域に染みるように…

たな卸の実務

会計的にいうと、たな卸は在庫の実在性を確定し、貸借対照表の棚卸資産の簿価を確定する行為です。しかし、医療機関にとってみれば、それは薬剤や医療材料、消耗品の管理の巧拙をみることであり、またキャッシュがいかに無駄になっているのかを確認する機会…

セクショナリズムと自己利益優先は、組織の性

病院は多職種の専門職により運営される特殊な組織です。 したがって病院には多くの部署があります。医療はいくつかの部署が協力して業務を行うことが通常です。 部署間が協力して行う業務では、それぞれの部署が持つ事情により業務が円滑に進まないことが多…

貸借対照表と損益計算書を知る

社会人の三種の神器は、英語、IT、会計です。今日は会計の話をします。 事業活動を行う組織は、どのような形態であろうとも、少なくとも1年に1回、決算を行わなければなりません(上場会社は四半期決算をしています)。決算書を作成するとともに、監督官…

クリティカルパスというもの

今日は、一般の方には少し専門的な話です。この記事は、2013年にある媒体に投稿した記事ですが、内容は、今でも考え方は変わっていません。 ただ、爾後にメルボルンの病院視察したとき、現地で働く日本人看護師のNさんが、今はオペ後3日で退院するので…

小さいけれどビジョンがあること

人は、ビジョンで動くところがあります。 ビジョン(Vision=将来の構想、展望)は戦略の前提となる、あるいは戦略を包含する概念です。ただの夢とは異なります。ここで戦略とは闘いに勝つ計画のことをいいます。 こうしたい、ああしたい、ということはただの…

病院が職員アンケートから読み取る課題

ヤンゴン、パラミ病院受付 病院は、常に職員が働き易い環境をつくらなければなりません。それが職員の力を引き出し、ひいては患者への対応につながるからです。 課題を発見し目的を達成するために組織はマネジメントを行います。課題発見の手法の一つとして…

人を育てる、情意考課というもの

人事考課により昇給昇格昇進が決定されます。 情意考課は、職能等級制度における人事考課の一部です。 人事考課は情意考課と能力考課、そして賞与支給時の評価基準となる業績評価を横滑りさせた業績考課から成り立っています。 情意考課は、「規律性、協調性…

柔軟な組織のクレーム対応

クレームを根絶するためには、まずは、すべてのクレームを掌握することが大切です。 一般的に、投書箱やアンケート、直接文句を聴くことによりクレームを集計しますが、実はクレームとして顕在化しないクレームが何倍もあります。 医療機関には、体調が悪い…

現場をより可視化する部門別損益計算

財務会計における損益計算は、医療機関単位でこれを行います。もしくは本院だけではなく、サテライトがあったり、施設があれば事業所別に行う法人も多くあります。 しかし、病院であればさらに組織を外来の各科や、各病棟、診療科、診療支援部、事務部などの…

診診(しんしん)連携から生まれる価値とは

診療所は、外来医療を中心として通院で治療できる病気か、入院治療や専門治療を必要とする病気かを判断する役割をもっています。 また診療所は、地域住民の身近にあって、初期の治療(プライマリーケア)だけではなく、地域健康管理や予防医療においても機能…

利益は患者評価の証

ここでいう利益は会計でいう利益です。収益―費用=利益で表現されます。医療でいえば、医業収益から医業費用を控除して残る差額が利益です。 医療機関が存続し続けるためには利益、そしてそれを源泉として生み出されるキャッシュフロー(CF=一定期間の資…

厳しい時代を乗り越える

どのような業種でも「仕事をする」ということは、「価値を生み出す」こと、「他の人の役に立つ」ことと同義です。 飲食、サービス業、製造業、商社、流通業、運送業、IT、通信、そして医療でも、大半の領域において、すでに積み上げてきた基本的なノウハウや…

コミュニケーション力の高め方

コミュニケーションとは、気持や自分の考え、意見を、言葉や文章などを通じて相手に伝えること、また相手との考え方や意見のやり取りのことをいいます。 組織におけるコミュニケーションは、合目的的なものでなければなりません。すなわち、ただ話をすればよ…

階段があれば上がりやすい

人類は常に進歩しています。より便利しよう、より付加価値を生み出そうという創造活動を行うからです。そこには先達の思いや実績の蓄積があり、新しい発明や発見も、その蓄積の上に成立しています。 医療も同じように進歩してきました。 医療の本質に関わる…

青い鳥は外にはいない

「うちには病院運営を担う人材がいない」「事務方に優秀な人を採用しなければ‥」「事務長として適格な人はいませんか」病院の運営支援を行っているなかで、頻繁に病院幹部から出てくる言葉です。実は、これは私の一般企業のクライアントや、役員をしている上…

会計と現場をつなげる自分の行動

社会人の三種の神器は英語、会計、ITと言われていますが、そのなかの会計は、金銭や物品の出納等を、貨幣を単位として記録、計算、管理等することをいいます。 もともと私は大学に入学とほぼ同時に簿記学校に入り勉強を始め、周りから褒められたのに、たった…

面白くないけど、知らないといけない諸規程

職務分掌は各部署毎の業務(≒仕事)の担当を示す規程であり、権限規程はそれぞれの業務の権限をきてする規程です。 職務分掌により各部署の役割が明確になるとともに、権限規程によりそれらへの権限と責任が明らかになります。 そして職務基準は、職種や職能…

思いを行動につなげる勇気

何かをしたい、何かをしなければ、という思いを持つ人はたくさんいます。しかし、それらを実行に移せないことがあります。行動できない理由はさまざまです。 これが悪い、あのせいだ、あれが整備されれば自分は動ける、といった他律的なものや、(その時期で…

看護師採用の王道

ヴィエンチャンの病院の医師と看護師 多くの病院で看護師が恒常的に不足しています。看護師が不足する原因はさまざまです。 採用ができなかったり、採用しても短期間で退職してしまうからです。なぜこのような状況になるのでしょうか。看護師のニーズに合致…

どのように生きていくのか

私たちは毎日なんらかの予定に基づき行動しています。 月次で管理しているケースであれば、ある月には日々どのような予定があり、その予定のために何を準備すべきなのかを検討。決めたことに従って行動し、当日を迎えるといった毎日を送っているのです。 も…

インバウンド戦略について

インバウンド、アウトバウンドという言葉があります。インバウンドは「入ってくる、内向きの」という意味であり、これに対してアウトバウンドは「出ていく、外向きの」という意味です。 医療で言えばインバウンド、アウトバウンドとは、患者を外から日本に連…

モールをつなぐ連携の絆

ここでのモールはメディカルモールをさします。 いくつかの診療科が集まり、それぞれの専門分野でプライマリー医療行う場所のことです。多くの場合、そのなかに薬局が入ったり、門前に薬局が併設されます。 さて、モールには複数の医師が参加しますが、多く…