よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

利益は顧客評価の証

先日、中間管理職研修で初歩の財務会計についてのレクチャーを行いました。以下、内容の一部をご紹介します。 企業は永久に継続することを前提として(ゴーイングコンサーンといいます)会計を行います。中世の大航海時代には会計は財政状態だけをみており、…

ホーチミンでの蹉跌

コロナによりASEANや東アジアでの活動がストップしています。足掛け5年をかけてパートナーとともにホーチミン1区に出資した小児クリニックも、ホーチミン市ロックダウン(封鎖)のなか倒産しました。 しかし、まだ夢は諦めていません。今回の蹉跌から学び日…

医療の未来

少子高齢化、人口減少の元、社会保障費が抑制されたり働き手が少なくなる、さらに景気悪化による可処分所得低迷、欧米各国の景気拡大によるコストプッシュインフレによる患者減など、医療の未来は決して明るくはありません。明るい未来をつくるために、 今あ…

事例からのマネジメントの着眼

弊社には日々現場で発生した事項への相談があります。今回は解決の方向を示した2つの事例を挙げ、マネジメントのあり方について検討します。 [相談1] スタッフ同士の相性が悪く、一方より部署移動の希望が出ています。2人とも問題があるので、どちらが悪い…

これからの日本と事業のあり方

使用するデータを更新しつつ何回も行なっている「増患対策10の原則」というタイトルでの医療機関向け講演会を行いました。 このレクチャーでお伝えしたのは大まかに言って以下の内容です。 海外に比して課題の多い日本の医療事情 少子高齢化による聖域なき…

変革の時代に生きる

全ての組織が発展するかどうかは人に依存します。リーダーは言うに及ばす、各部署に人材がいるかどうかで目的が果たせるかどうかが決まるのです。もちろん目立たなくても、決めた役割を果たしている人はすべて大切です。設備産業においても労働集約的産業に…

持続性のある取引の7つの要件

いま環境問題を語るとき「持続可能性」(sustainability)が大きなテーマになっています。持続可能性は生物的なシステムがその多様性と生産性を期限なく継続できる能力をいい、そのために新しい技術を用いた、カーボンニュートラルなどの人間的な活動を将来…

人事考課制度の本当の意味

さまざまな組織からの依頼で人事考課制度導入を行うケースが増加してきています。以下は最近の医療機関のレクチャーで使った資料です。 「評価は賞与の評価と人事考課に区分できます。前者は業績評価であり、後者は情意考課、能力考課、業績考課、日常活動、…

教育と学習というもの

社員一人ひとりは縁があり組織で働きます。 言うまでもなく事業の盛衰は人の力量に依存しているので、組織が目的を達成し発展するためには、彼らを含めた組織構成員全員が成長することが期待されています。なので、他社と比較し自社の社員は、どこの会社や施…

成果を挙げる4つの視点

組織における成果とは目的に至るための目標を達成し続けることをいいます。目標のない組織はありません。目標はある方向に向けて頑張るということだけではなく、計画的に設定され、達成への進捗が管理されていることが必要です。さらに目標達成には、そのた…

フィリピン・マニラの病院視察

結局日本の医療は変われず、過去と同じ状況が続いています。東アジアやASEANで行われている医療にも各国の事情により多くの課題がありますが、日本の仕組みが微動だにしないことに危機感を感じます。 超高齢化が進みGDPが伸びず、経済成長が望めない日本にお…

ラオス・ビエンチャンの病院視察

コロナにより我々の海外での全ての活動が止まりましたたぶん2〜3年は難しいかもしれませんがコロナが終息し、早期に海外との交流ができるようになれば良いと思っています。以下は5年前の記事です。 「ある時期まで私が歩んだ道は、海外で活動するためにあっ…

リーダーの情熱が枯渇すると組織は衰退する

言わずものがなですが、組織は人で構成されています。なので、組織がうまく機能するためにはさまざまな分野の自立した社員が、それぞれの得意分野における技術技能を組織に提供し、相互の連携をもって成果をあげていくことが必要です。 組織の進む方向を決め…

組織変革4つの領域とは

組織における変革は、 個人 部署 部署間 組織 の4の領域で行われる必要があります。 一つ目は、個人で行える業務改革。自分が行動を変たりやり方を変えればできる改革です。どちらかというと業務改善といった感じでしょうか。自分の仕事の姿勢や態度、技術…

的確な行動のために

ある対象は、すべて定性的か定量的かで認識され測定されます。 定性的とは「対象の質的な側面に注目する」ということで、また定量的とは「対象の量的な側面に注目する」という意味で使われています。 仕事においては、できるだけ指示や目標設定は定量的に行…

経営方針の明示と受容行動

目標をもつことで組織は成果を挙げられます。目標のない組織はありえません。 組織目標は、経営方針やそれを基礎として立案された事業計画、そして事業計画達成のためのアクションプランにより設定されます。 簡単に言えば、マーケティングを行いSWOT分析等…

営業キャッシュフローとは

先日、ある組織で、簡単な財務のレクチャーを行いました。そのなかの一つキャッシュフローについての資料です。『キャッシュフロー(cash flow、現金流量)とは、お金の流れを意味し、主に、組織活動によって実際に得られた収入から外部への支出を差し引いて…

コミュニケーションのうまい取り方、4つのポイント

コミュニケーションとは、複数の主体が情報を伝え合い、やりとりを行うなかで相互に理解し共感することをいいます。もちろん、それぞれのコミュニケーションの目的を達成しなければ意味がありません。 ところで、コミュニケーションは言語を中心として行われ…

達成感を求め前に進む

決めた何かを成し遂げ達成感を得た時が最も幸せだと私は考えています。達成感をどれだけ得られるのかにより成長の度合いも決まります。 慌ただしく過ごしていると、ときに混沌とした毎日を乗越えたことだけに小さく納得し、残るものが少ない日々の気怠さに身…

大好きなカフェとレストラン

香港にはリパスルペイという場所があります。九龍と向き合う香港島の裏側です。定宿のある尖沙咀(チムサーチョイ)からMTRで行くか、少し歩き船乗り場からフェリーを使い中環(セントラル)へ。 そこからタクシーで20分程度走るか、交易廣場三期 (Three Ex…

組織活力の源泉は、満足を求め覚醒した個人である

人生は、ながいようで意外と短いと思います。最期のときにならないと気が付かないことだとは思いますが、若いときには感じられなかったことが、年齢を重ねることで、より実感をもってそう思うようになりました。 今日より明日、明日より来月、来年となれば、…

成果を挙げる3つの行動様式

エレベーターとエスカレーターを観察すると、二つにはいくつかの違いがあることに気付きます。 エレベーターは目的の場所を決め、一気に駆け上がれますが、エスカレーターは環境を眺めながら、どこでも下りたり乗ったりと柔軟に対応できます。 速度はエスカ…

人生とは、空気を読み続けること

「空気を読む」。よく使われる言葉です。 これは「その場の雰囲気や状況を察する」こと、「自分が置かれている場の状況を把握することや、場に存在する人の思いを読取り、自分が適切に行動する」という意味です。 場や相手、そして自分について客観的に情報…

支え合い(Support each other=SEO)

誰もいなくなった街で一人で生活するストーリーの映画を観たことがあります。 もちろん、映画なので、実際にはどこかに人々は隠れていたり、住んでいたりして、最終的には一人ではなくハッピーエンドで終わるのですが、私も朝早く電車に乗るため駅にくると、…

人が創り出す美しさ

日本にはどこにでも山があり川があり、木々が無秩序に又は整然と生え草花が群生しています。自然の創り出す造形美には目を見張るものがあります。自然は美しいですね。 人はその景色をみて心を動かします。それは、遺伝子レベルで身体すべてが受ける感動とい…

夢を分解して一歩づつ

夢のない人生がいかに寂しいものだということに、気が付く時期があります。毎日を何気なく過ごすのであれば余計そにうした思いになるし、あることをやりたいとはじめは思っていたものの、目の前の仕事に忙殺され、懸命に生きて、その日ぐらしをしても同様の…

業務改善の着眼

業務改善は、仕事をより良いものに変えていくことをいいます。日頃、継続して実施すべき事項です。 言い方はどうであれ、うまく、はやく、やすくというキーワードで仕事を行えるように工夫・創造することが重要です。「うまく」「はやく」は仕事の質を高める…

自らを生きること

人の命はそれほど長くなくて、できることも限られているにもかかわらず、すばらしい何かを成し遂げている人がたくさんいます。 小さな出来事を積み重ねながら、慎ましく、しかし地域で根を下ろし、地域のために頑張っている人もたくさんいます。また、何もし…

仲間たち

社内外を問わず、お互いに節度をもって思いやれる仲間たちがいます。それぞれの立場や仕事、性格や属性など、さまざまなものの多くを了解したうえで、一緒に仕事ができる彼らがいることで、仕事が円滑に進みます。縁があり、彼らと知り合えたことはとても幸…

不確実な時代への挑戦

先が読めないなか、前に進んでいかなければならない時代。仕事の質を上げ生産性を高めるために、3つの視点から、(教育をも含めるという意味で)広義の業務改善を考えます。 一つは、仕事の仕組みの見直しに関すること、二つ目は個人の技術技能、そしてコス…