よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

治験で頑張るSさんの話

Sさんは薬局長です。

いま彼がとても頑張っているものに治験による医療への貢献があります。
地域の患者さんのなかから条件に合う方を選択し、各科で治験を受け入れるコーディネーションをしています。医師の協力と対象患者さんがいらっしゃらなければできない対応です。

病院によっては、のべつまくなし治験を実施していますが、Sさんは必要な治験を必要なだけしかトライしていません。治験の意味をよく理解しているからです。

現在当病院では、フェーズ3( 第一相試験=フェーズ1から第三相試験=フェーズ3は、新薬承認申請のために行われる治験)を実施していますが、治験の結果、新薬が社会にでることで社会に貢献できるということをよく理解しないまま、現金収入面だけが強調されるのは困ります。

なお、Sさんは治験で得た資金で、院長承認のもと、マニュアルソフトやリスクマネジメントのソフトを購入し、病院職員のクォリティーをあげることを目指しています(Sさんは改革委員会委員長です)。