よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ますます地域連携

今日お伺いした病院は医師会との仲が悪く、紹介率が10%代に低迷しています。

昔、旧態依然とした医師会の対応や運営に対し、どうしてもそれを受け入れることができず、理事長が医師会を脱会したと事務長からお伺いしました。しかし、最近になって自治体の健診を受け入れることにしたなかで医師会からもどって欲しいという意思表示があり、会議を継続して行なった結果、医師会に復帰したとのことでした。

地域でさまざまな病院や開業医と連携し、医療活動を推進することは単なる医師会と対峙するしない、といった問題を凌駕するものであると考えます。地域住民を前提とすれば、地域の病院や診療所の医師との関係を良好なものとし、情報交換や情報提供を行なうなかで、地域病院、診療所と一緒になって患者さんの健康管理を行なうことができるよう努力していく病院のあり方がそれです。

そうした活動をしていくことが今のこの病院には必要なのではないかという思いを持ちました。

地域では病院と医師会、病院同士、病院と診療所において、さまざまな軋轢を抱えている組織が多くあります。しかし、これらの間における衝突をその都度回避、あるいは解決して、常に患者さんの立場で何が正しく、何があるべき姿であるのかについて懸命に検討することが病院に求められていると考えました。

もっともっと円滑でリレーショナブルな医療が縦横無尽に地域に提供されることを願って止みません。