よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

モールをつなぐ連携の絆

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 ここでのモールはメディカルモールをさします。

 いくつかの診療科が集まり、それぞれの専門分野でプライマリー医療行う場所のことです。多くの場合、そのなかに薬局が入ったり、門前に薬局が併設されます。

 

さて、モールには複数の医師が参加しますが、多くの医師はモール来てから始めて知り合うことが一般的です。過去からのつながりなく、モールで出会い、同じビルや建物の中でそれぞれが診療行為を始めます。

仲が良くなる医師も、よくならない医師もいることでしょう。

 

仲が良くなったりコミュニケーションがとれれば、相手(他科)のことを理解し、必要に応じてモール内での紹介を行うことになります。眼科の先生が、目の色や眼底の様子により内科を紹介することや、内科の診察をしながら患者の話を聞いている間に、整形疾患を疑い整形外科を紹介するといった具合です。しかし、コミュニケーションが取れなかったり、馬が合わなければ、自動的にモール内紹介は生まれないようです。

 

もちろん、各診療科においてプライマリーの領域を超えれば病院に情報提供を行うことは当然ですが、自分の出身病院以外の病院の医師を近隣で知らなければ、しばらくは紹介先が限定されることになります。

 

MSやMRがその仲介を行ったり、情報提供を行うことは多いと思いますが、モール内部や外部における診診連携や病診連携、増患対策を支援するチームはモールや運営会社にはほとんどありません。

モールを開設する主体が、モールのハードだけではなく、運営のソフト、とりわけ連携についてしっかり支援できる機能をもつことが必要です。

 

 カンファレンス開催支援によるモール診療所間の連携を強化することや、また、モール外の診療所や病院への営業を行い連携強化を諮ることもその機能ですし、モールに入る各診療所の患者数や来院地域、年齢、男女比など構造を分析し、不足する年齢層や、少ない通院エリアを特定し、マーケティングにより、エリアにある病院や他の診療所の分析を行い、どんな特徴や機能、優位性をもてばモールに来院してもらえるのか企画し、提案を行うことなどが、それらです。

 

 また、モール内で地域住民にとり役に立つイベントを行い、評価されて集患する活動を積み上げていかなければなりません。

 

モール内外の連携をつくり出すことにより、当該モールに行けば、どのような診療科もカバーできるし、何かあれば親身になって必要な医療機関を紹介してくれると評価され、モールの価値を高め、モールを病院の外来に代替する、プライマリケアの砦としていくことが求められています。