よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

何度もいうけど、会議を見直し成果をあげよう

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会議運営が稚拙だと、会議の目的が達成できず時間がムダになります。

 

会議がうまく運営されるかどうかは開始前の準備と会議の進行、そして会議決定事項の実行の有無により決定されます。

 

この事は言い尽くされているのですが、なかなかうまく行かない永遠の課題です。

 

目的を達成するために行う会議がいつのまにか、開催することそのものに置き換わっていないかどうかを検証し続けなければなりません。

 

会議の目的は報告、懇親、決定といった区分により管理されますが、報告や懇親は別の媒体を活用すれば足ります。

 

決定会議が会議の本質であり、「〇〇を決めて実行する」ことができなければ会議を開催する意味がありません。

 

例えば(医療関係者以外の方々以外には馴染みがありませんが)リスクマネジメント委員会であれば、 

 

1.統計から抽出した重要事項への取組みや、

2.計画的に改善を行っている事故種別毎への対応、

3.当月実施しなければならない委員会運営の年次計画の遂行

などを確実に行う必要があります。

 

 医療区分3(簡単に言うと疾患や症状や処置により決まった重い区分)の寝たきり患者が多い、医療療養病院の委員会で「先月はレベル3b(要治療)検討することはありません」と報告されて終了、などといった会議が行われていないかどうかの振り返りを行う必要があります。

 初期のレベルが低くても、後にレベルが上がったり、見逃している事故がないかを発見し議論することはある筈です。

 

また、職員の手間を省くために行われる不必要な身体拘束により自己抜去(自分でルートを外してしまう)の事故や転倒転落がないからと言って「事故がありません」といってしまうことは矛盾です。

 

本来であれば身体拘束廃止委員会と連携しながら、できるだけ拘束せず適正なケアをしようとすると、どのような事故が想定されるのか、それを発生させないために何を行う必要があるかといった検討を行うことが本来です。

 

さらにヒヤリハットの集計を増加し、グルーピング化しながら組織的対応を行ったり、予防のための仕組みづくりを行うなどの検討が委員会で行われ、「誰が、〇〇をいつまでに、どのような方法で行う」といったことが決定されて、次回の委員会までに実行しよう、といったチェックをどのように行うのかをも決めるなどの、ながれができなければなりません。

 

これらはほんの一例であり、議論を深める対象はいくらでもあります。

 

ここでいう「会議のながれ」が適切につくられているのかを管理し、議長の運営技法の巧拙を評価につなげること、そして何よりも会議の目的を達成するため、参加できない職員への情報共有を行うことが大切です。

 

例えば、経営会議など守秘性があるものを除き、会議の映像を残すことも一法であり、意味があります。

 

会議録の作成を蔑ろにするものではありませんが、議事録だけでは会議の臨場感や巧拙を伝えることはできません。

議事録のみであれば、職員に伝えたい本来の情報は伝わらないこともよくあります。

映像を撮られていることで緊張感を持った、目的に合わせた会議を行おうという意識の醸成も行われるなど教育的効果も期待できます。

 

会議開催の目的や、運営方法、そして伝達のルールを整備し、会議を多様に活用することで医療の質を高め、生産性を挙げること。

 

結果、多くの地域住民に頼られ、厳しい時代に適正利益確保を行い、地域医療をながく継続できる体制を、そろそろ本気になってつくり上げていかければならないと、私は考えています。