よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

いま、やるべきこと

f:id:itomoji2002:20201013173148j:plain

当たり前のことですが、仕事の本質は価値を生むことだ、とつくづく思います。なので仕事とは、決まったことを淡々と行うだけではなく、「誰かの困っていることを問題とし、その課題を明確にして、一つひとつ解決していくこと」と定義できます。

 

 

ここで「困っていること」とは、ある主体が「こうしたいのに、思い通りにいかないこと」なので、何か行っていることの障害を除いたり、何かをよりよくしていくことや、まだ行っていないものの、これからこうしたいと考えていることを行うことを言います。

 

すなわち、今ある出来事をよりうまく、はやく、安く(=合理的に)行うだけではなく、未来に向かってどう変えていくのかという課題も含まれているんですね。

 

課題を明確にして解決することが大事、という意味からは、現状の課題解決にしても、未来への取り組みであっても価値に相違はありません。

 

ただ、未来への取り組みには夢があり、また未来への取り組みは現状の課題解決にも大きく貢献することが通常です。

 

したがって、現状をもっとうまく、はやく、安くしていく課題解決プロセスで、いままで誰もやったことのない、新しい(と自分では思う)、何かをつくり出すこと(価値創造)を意識した活動を行うのはとても魅力的ですね。

 

と、これから自分がやりたいことを念頭においたコメントをしたうえで、そのために何をすればよいのかを考えてみたいと思います。

 

「誰かの困っていることを問題とし、その課題を明確にして、一つひとつ解決していく」ことで価値をつくり出すためには、自分が何かに長けていなければならないことが分かります。

 

長けていること(=得意なもの)をつくり、課題解決を行えるように訓練し、力をつけていく必要があります。

 

ただ、長けているかどうかは自分の判断ではなく、客観性が必要です。いくらこれが得意、優れているなと自分で思っても、独りよがりでは意味がありません。他に同じことに長けている人は巨万(ごまん)といる可能性があるからです。

 

価値は自分ではなく他人が決める、他に同じことをしている人がいれば、自分の成果は価値を認められない。余程の力がなければならないことになります。

 

それにしても、この巨万という文字は凄いですね。すごくたくさんいるという力強さがあり、文字を見た瞬間に凹みます。

 

「自分のやっていることは多くの人がやっている→大したことはない→今まで何をしてきたんだろう」というようにネガティブになるのです。

 

ここしばらく自分の行なってきたことを反芻すると、客観的にどうなのかという壁にどうしてもぶつかってしまい、少し落ち込んでいました。

 

しかし、「常に前向きに」という姿勢が心の片隅にちょっとだけ残っていたので(笑)、再スタートです。

 

本当に自分がやりたいことが、自分の好きなこと、長けていることにつながっていくとえているので、何をやりたいのか、スキなのかをしっかりと振り返り、やるべきことに取り組もうと思います。

 

さて、本論に戻ります。客観的にどうかは自分ではどうしようもありません。結果です。

もちろん、自分の周りにいる同じ領域の優れた人を尊敬し、目標の一つとはするものの、彼らと比較してどうかということではなく、やるべきことへの目標を設定し、自分に勝ち続けることが大切です。

 

比較優位ではなく、自分のオリジナリティによる絶対優位を身に着けるために自分は自分として努力し続けていくことしかない、という結論です(なんということはない気付きですが、本当に難しい事です)。

 

そこで、あれこれ考えていても始まらないので、アイデア→実験→フィードバックといった思考で対応することにしました。 

 

やりたいことを思い、それが仕事にどのような価値を生むのかを意識し、考えたことをまずは実行する。実験してみてダメならよく検証を行い、ダメな理由を分析したうえで、次に進む。

 

こうしたデザイン思考を繰り返す間に、経験を積み、知見を得て、知恵を身に着け、徐々に力がついてきます。(振り返ると、そうはしてきているつもりでしたが、フィードバックが弱かったかもしれません)。

 

自分がこれから何を行えばよいのかは、明らかです。新しい価値創造のために、やりたいことができるよう、今まで以上に懸命に日々行動すること。

 

多くの仲間や関係する方々に支えられ、未来への取り組みを、更に日々コツコツ積み重ねながら活動していきたいと思います。