よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

穏やかに生きるための思考

 

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 人は一人では生きられません。いうまでもなく多くの人に支えられ、時には支えて生きています。

 

 なので、他者との関係性のなかで自分の役割を果たすことが大切であり、人として自己の確立を行わなければなりません。

 

「人としての自己の確立」というのは、他者に貢献できる自分をつくると同義です。

 これは経済活動を前提とせず、生きていること、誰かの役に立っていることを意味しその濃淡は問われません。

 

 突き詰めていうと、生きていること自体で十分だし、さらにたった一人でもいい自分の存在が誰かの喜びに繋がるのであれば素敵なことなのかなと思っています。

 

 しかし、社会人としての人を定義すれば、人は金銭や物資の交換を行うことで生活を成り立たせるため経済活動を行います。

 

 社会人として仕事を行うときには、社会から求められる一定の成果を挙げていかなければなりません。

 

成果を挙げるためには、6つの要素が必要です。思い、信念、技術、人間力、コミュニケーション力、そして仕事から得られる達成感がそれらです。これは拙著「サクセスキューブ」で明らかにした正六面体に表現される概念です。

 

まず、サクセスキューブの概念を説明するにあたり、正六面体(キューブ)を思い浮かべて下さい。サイコロをイメージすると分かりやすいです。1の目を下にしてサイコロを置きます。

 

 キューブの底面(1の目。以下数字はサイコロの目を意味する)にある「思い」は、やりたいこと、やらなければならないことから生まれるものであり、人が行動するときに不可欠のものです。

 

 無意識行動で多くの事柄を処理していないか、ルーチンや習慣で日々を過ごしていないかどうかを振り返らなければなりません。

 

 そして、思いにつながるキューブ背面(2)の「信念」です。「思い」なく「信念」は生まれません。「信念」は、正しいと信じ込んでいることをいい、決めたこたは自分がやるんだという自覚であり覚悟です。思いの強さや信念からしか情熱は生まれて来ません。

 

 そのうえで社会人として選択した事柄に対するキューブの右面「技術」(3)の習得が必要です。仕事に対する(責任や連帯を含む)姿勢や態度、他から求められるスキルをどのように身に着けるのか腐心しなければなりません。

 

 ただ、「技術」があっても、その人と仕事を共に行うために「人間性はどうなのか」というフレーズは常に付きまといます。

 

 他者との相互関係により成り立つ社会生活においては、自分よがりではなく思いやりをもち、他人の立場にも立ちつつ物事を調整できる全方位型の人が求められているのです。

 キューブの左面、右面の技術の向い側(4)にある「人間力」を身に着ける必要があります。

 

 底面、背面、右面、左面の残りの正面(5)に「コミュニケーション力」があります。

 「コミュニケーション力」は社会人に必要とされるスキルのなかで最も大切といわれています。伝える力や聴く力が大切です。

 

 しかし、「コミュニケーション力」は「技術」や「人間力」、そしてその拠り所となる「思い」や「信念」に支えられています。

 

 いくらコミュニケーションに長けていても、背景にある他の要素が貧弱であれば見透かされてしまうし、どこかで信頼されなくなります。

 

 その意味で「コミュニケーション力」は、コミュニケーションを通じて他者と調整し、他のキューブの面をどの様に表現するのか、成長させるのかを役割の一つにしていると言うことが出来ます。

 

 そして、キューブを完成するため、すなわち何かを成し遂げるために、日々満足を積み重ね到達できる達成感がキューブの上面(6)が必要なことに気づきます。達成感のない活動は虚しく高揚をもたらしません。

 

 まずは主観的な達成感をもてるよう自分の行動を目標化し、合目的的な活動を行います。

 そのうえで(他人からの評価の証である)客観的な達成感を同時に得られる力をつける。

 

 もちろん主観的な達成感<客観的な達成感の状態を多く作れる人はどんどん成長できると考えています。

 

こうして「思い」を達成するキューブを数多くつくり、もって生まれた自分の器(人生のキューブ)を埋め尽くし、器を広げるように使命を果たしていくのです(なお、サクセスキューブの考え方は仕事以外の社会生活、勉学や趣味、地域活動等においても当てはまる考えです)。

 

人としてまた社会人として自分はどう生きればよいのかを考えるときに自分なりの哲学やフレームワーク(枠組み)をもてば安心できるし、ブレることはありません。

 

淡々とやるべきことをやり、(とても難しいこととではありますが)何があっても動じることなく心穏やかに生きていきたいと、いま思っています。

 

 (出典:拙著 サクセスキューブ)