よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ネガティブからポジティブに

 

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 意図しない方向にことが進み、自分にとって、よくない結果が二回あったとき、あなたは、「二度あることは三度ある」と考えますか?それとも、「三度目の正直」と考えますか?

 

 今日、ある人からそう問われ、はっとしました。

 

 二度あることは三度あるとは、物事は繰り返し起こる傾向があるものだから、失敗を重ねないようにという戒めをいいます。

 

 本来は、三度目は気を付けようね、という意味なのに、二度あると絶対に三度あるから、いやだな、という風に、三度目の失敗が確実にあると思ってしまうことがないか。それは、まさにネガティブの極みですね。

 

 一方、三度目の正直とは、物事は一度目と二度目はうまくいくかどうかあてにならないけれど、三度目なら絶対にうまくいくということや、二度の失敗の後には確実に成功することをいいます。

 

 何かうまくいかないことがあったとしても、三度目は必ずうまくいく、と信じて行動することといっています。とてもポジティブです。

 

 七転び八起きは、多くの失敗にもめげないで、失敗するたびに思いなおし、奮起して立ち直ることをいうので、もっとポジティブですが、二度あることは三度ある派(N派)か、三度目の正直派(P派)であるかが、まずはネガティブかポジティブ化を見極める試金石であると、今日思いました。

 

 うまくいくから頑張ろうという状態から生まれる「よい緊張」はアドレナリン出まくりの状況をつくりあげ、物事を進めるうえでプラスになることが多いと思います。

 

 しかし、上手くいかないかもしれないという思いから生まれる「よくない緊張」は、思考や筋肉を硬直させ、本来もっている力を発揮できずに、本当にうまくいかない結果を生むだろうということは容易に想像できます。

 

 思考の傾向は、ちょっとしたことから分かるので、説明した試金石により、自分を見直してみることが必要と気づいたのです。

  

 自分を振返ると、二度あることは三度あると考えるときにやはり、二度失敗したから三度目は注意して頑張ろうという使いかたではなく、二度あったから三度あるなと考えている節がありました。

 

 もちろん、気分や体調、環境により、失敗を微塵も考えずにワーっという勢いで、寝食を忘れて仕事をして上手くいくことも多いのですが、時に気分や体調、環境が逆に回転すると、よくないことにN派に所属してしまうことが稀にあるようです。

 

 悪循環、負の連鎖という言葉があるように、自分を客観視できなければマイナス思考になり、うまくいくこともうまくいかなくなることが増えてしまうのですね。

 

 そこまではひどくないとしても、自分がN派に属したことがある、と気づいたのはショックでした。

 

 ポジティブは、積極的、肯定的、楽観的に、良い方向に物事を考える明るいイメージであり、ネガティブはポジティブとは反対に、消極的、否定的、悲観的で何をするにしても悪い方向に物事を捉える暗めのイメージをいいますが、自分をネガティブとは思いもしなかったからです。

 

 ということで、これから常に、自分は二度あることは三度あると考えたとき、N派には所属しない、自分はP派なんだと思い直すようにしようと思います。

 

 マーティン・セリグマンは、「オプティミストはなぜ成功するのか」という著書で、悲観主義者はうまくいかない。

 

 なので、

1.困った状況、

2.思い込み、

3.結果を書き出し、

4.それに反論し、

5.元気付ける

ことで楽観主義者に転向できる。

   ネガティブな思い込みが、実はただの解釈でしか過ぎないことが分かるからだ、と説明しています。

 

 私達は、常にネガティブな状況を発見し、ネガティブからポジティブに、どうしたら変われるのかを常に考えなければなりません。

 

 今回は、ポジティブのなかに潜むネガティブの種を根絶するために、小さな気持ちの揺らぎも見逃さない、というきっかけを持てたのは良かったと思います。

 

 自分に自信をつけ、P派に所属できる人の要件は、まだまだ自分はできていない

・絶え間ない努力であり

・成果の蓄積

だと思います。

 

 日々の仕事に情熱をもち、決めたことを必ずやるという決意で、仲間と一緒に前に進んでいけるP派でいられるよう懸命に行動しようと、再度確認することができました。

 

 あなたはN派ですか?P派ですか?

 

 輝かしい未来をつくるため、P派として共に前に進んで行きましょう。