よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

言い訳しないで前に進む

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私達には無限の可能性があり、やろうと思ったことを行動に結びつけていけば、どのような事でも必ず達成できると考えています。

 

ところで、物事をうまくできるには10,000時間が必要だとよくいわれます。これは10,000時間目に突然何かができるようになったり、試験に合格できるわけではなく、徐々にそのスキルを高めながら到達点に到達することを意味しています。

 

一方、何かを始めたとたんにそれができるようになることもたくさんあります。なので10,000時間なければ何かを達成できないという考えは性急であり、何かを成し遂げるためには最大そのくらいの時間がかかるものだ、という目安でしかすぎません。

 

なので、何かを始めた次の瞬間から、「頑張ればすぐにできようになる筈」と思いながら精進すればとても気が楽になります。要はやるべきことを決め、それを毎日着実にクリヤーしていくことが大切なのだと思います。

 

とはいうものの、我が身を振り返ると毎日やろうと決めたことの多くが思い通りにできていないのに気付き、愕然とします。体調だったり、食事であったり、家族であったり、友人だったり、環境だったり、飛び込みの仕事であったり、想像もつかないことが起こったり等、さまざまな制約があるからです。同じような経験のある人も少なくはないでしょう。

 

しかし何かの拍子に一度は止めてしまっても、それにめげず再スタートをして、何かをやり切った人達がたくさんいることも知っています。ある事を成し遂げた人たちは、紆余曲折がありながらも決めたことを確実に行った人達です。

 

「やることを決めない、決めても行動しない」のであれば人は満足できる成果を得られず成長もできませんが、成長のため折角やることを決めて動き始めたのに途中で止めてしまうのはとても残念です。

 

気が付いたときにやり直し成長できる機会を敢えて捨て、諦めて三日坊主で終わったり、「やはり続かない、だめだ」とガティブな思いに囚われ、やり直さなければそれまでです。

 

うまくいかなくても、何かの理由で行動を止めてしまっても、挫けないでもう一度前を向き、やり切るんだという気概をもち行動を再開すればトンネルを出られます。

 

何かをやり切った人々は

  • 決めた理由の強さが執着を生み、
  • できない理由を排除して、
  • 自分を鼓舞し、
  • 研鑽を行い、

トンネルを抜けられたのだと考えています。

 

決めたことをやり切らなければならない理由や、その人にとっての重要性から生まれる、どうしてもやろうという(強い思いや意志、信念に基づく)執着が、決めたことを成し遂げるための原動力になっていることが分ります。

 

明確な目的への執着が手段を研ぎ澄まし、勇気を生み、力を付けて何かを達成させたのです。

 

何かを始めるときに、なぜやるのか(Why)、どのようにやるのか(How)、何を生むのか(What)を、しっかり検討しなければ続けられないとの結論です。

 

サイモン・シネックの「WHYから始めよ」を思い出します。

 

リーダーの「信念」「情熱」といった心の奥底から湧き上がる動機(すなわちWHY)が信奉者を増やし、いつしか多くの人を取り込んでいくことを可能にする」という主張ですが、同じように個人の行動の背景にも「これをやろうと決めた」ときには強い思いや意志(信念=正しいと信じる自分の考え)が不可欠だと分かります。

 

これからも、自分にとってのWhyをしっかりと確認し、言い訳をせず再度次の一歩を踏み出し前に進める自分づくりに励んでいきたい、と密かに考えています。