時代が猛スピードで変化している今、人も変わり続けなくてはなりません。現状を維持することは後退を意味するからです。
人が変わり成果を挙げるためには、以下の段階を経ることが通常です。
- 変わらなければならないことに気付く
- いつまでに変わるかを定める
- どのように変わるのかを考える
- 変わろうと決意する
- 成果が挙がるまで行動する
先ずは、変わらなければならないことに気付かなければなりません。
日々同じ仕事を行うルーチンの課題をクリアーしながらある程度の変化をして毎日を過ごしすことに満足していれば変化への要求はありません。小さな挑戦はしているし、それなりの達成感もあればなおさらです。
環境が劇的に変化しているなか、今以上に自分を変えたい、もっと自分を成長させたいとの思いがなければ「変わる」というイメージがつきません。変わらなければまずいという気付きどころか「変わらなければならない?これでいいじゃん」という結論を出すチャンスすらありません。
そもそも変化とは「ある状態や性質などが他の状態や性質に変わること」をいいます。経験曲線の理論によりルーチン業務のなかで多少自分の生産性が向上したとしても、現状の自分のなかで消化できているのであれば「明らかに変化している」ことにはならないのです。
ここでは良い方向に向かうことを議論しているので変化は進歩であり進化です。進歩とは物事がよい方向に進んでいくことをいい、進化とは、本来は「生物が、環境や内部の変化により、しだいに変わり新しい状態になること」であり、まさに以前の存在とはまったく違う自分になることです。進歩し成長するもののそれだけでは足りず、目標とする到達点は「いや見違えるように変わったね」と評価される「進化」だと考えているのです。
日々の小さな挑戦や達成感は間違いなく必要ですが、「自分を進化させるために変わらなければならない」と気付かなければなりません。
怖いのは、徐々にお湯の温度が上がっているのに気付かず生き辛くなっていくことです。茹で上がった後には身動き出来ない生きた死屍のような日々が待っています。その状況をイメージできるかどうかが肝ですね。
ただ人には
- 現状を変えたくない、
- リスクを負いたくない
という潜在意識があるのも事実です。
程度の差はあるものの具体的な課題、例えば
- 時間がない、
- コストがかかる
また意欲の問題、確かに変わることは必要だけど、
- それをしてどれだけのメリットがあるのか分からない(大変なだけ)、
- 面倒くさい、
- 今で十分満たされている、
- どうせ変われない、
という意識の壁に阻まれて、変化の要求に気付いたとたんにそれを打ち消し葬り去る人が多くいるのです。
社会では変わろうとしても行動できない人が大半という調査結果がありましたが、価値観や本人の性格や経験、仕事上のポジションや給料等に対する認識、環境により、ここでいう「変わらなければならないと気付く」としても「変わろうと決意」ができないまま幕引きされることが多いのだと思います。
なので、何かをどうしてもやらなければならないという外的要求や、やりたいことがあるという湧き上がる内的欲求がなければ、決意や行動は生まれないのかもしれません。いわんや期日や方法論を考え成果が挙がるまで行動し続けることはできません。
- やらなければならないことから得意分野や比較優位を生み、やりたいことに変えること、
- いま得意なことや優位性の高いことをより突き詰め、主観的満足から客観的評価につなげていくことで達成感や承認欲求を満たすこと、
- そして実質的に誰からも認められ自立すること
が、結果として進歩や進化を以て変化することに繋がると分かります。
挑戦しつつルーチンを真剣に行うことで小さな達成感をそして環境適合できるよう創意工夫をしながら誰にも負けない強味をつくり進歩する、あわよくばより創造的な仕事を行い驚くほど成長し進化できる自分をつくること。
そのために自分は常に変わろうと意識し行動しようという姿勢をもちつつ生きていくことが思い通りの人生を歩む道だと理解しています。
克己し継続することの難しさを感じつつ、後悔に苛まれることのないよう、心の浮き沈みや体調の良し悪しを飲み込みながらも向上心を持って変化できる日々を過ごしていきたいものです。