よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

増患(接遇の極地を狙うYさん)

 ある病院の外来看護師Yさんは、外来の看護師さんが患者さんの一番はじめに会う看護師さんであることをよく理解しています。

だからもっとも接遇について考えなければいけないと部下を指導します。おばあさんの具合を常に意識、たった10秒でひざまずき、声をかけて仕事を継続します。検査の説明やお薬の説明は、できるだけ他の人に判らないように行います。

 外来業務が標準化され、看護師さんのローテーションができれば科別の繁忙さがなくなることから、ある方法によって外来業務の統一化を図っています。そのことで多くの時間を患者さんに避けるよう、対応することができるのです。業務改革を進めることもその一つです。

 しかし、もっとも重要なことは、患者さんにすべてが理解されるということです。懸命に患者さんに接しよう、患者さんに接する時間をもっとつくろうという動きやその内容は明らかに患者さんに感動を与えます。

患者さんがその病院にもつブランドは、医師やスタッフのブランドであることが多くありますが、まずは外来看護師さんのブランド化が必要な理由です。

 接遇や業務改革は、その病院やスタッフをブランド化することであり、そのことで患者さんが集まるとすれば、看護師さんの行動が直接増患することにつながります。
 これも結局は増患につながるという意味では大切な増患対策のひとつでもあると思います。