よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

地域連携の本質的なお話(3)

 地域連携を本当に行うためには、最終的には医師と医師の強固なコミュニケーションが必要になると考えます。顔と顔がわかりあえる専門医を開業医は信頼し、患者さんを紹介してくるという図式です。

 しかし、すてべの開業医と医師がダイレクトに知り合いになるということが実務的に不可能であるところから、地域連携室のスタッフが営業活動を行うと同時に、医師との顔つなぎを行う、機会があればカンファレンスに開業医にでていただく、あるいはセミナーにでていただくなかで、連携をとっていただくということになるのだと思います。

 あたかも、開業医と専門医が連携をとっている、あるいは真ん中に主治医が介在したとしても、それらの関係をうまくとりもてる状況とすることが地域連携(前連携)の基本的なながれです。したがって地域連携室あるいはプロジェクトのスタッフは常に開業医への巡回を怠ることはできません。頻度を高め、情報提供を行うために訪問する必要があります。ただし、ここで単に患者さんを紹介して下さいではなく、診療所の増患や収益向上にメリットのある道具や情報を提供することが有効です。
 
 先日病院でやったセミナーのPPT(パワーポイント)ですが、ご入用ですか?、あるいは健康クラブの組成をしますが参加しますか?、地域治験をやるので参加しますか?、本来の接遇のためのプログラムがありますが利用しますか…等々、さまざまな切り口はあると思います。
 
 管理栄養士さんによる営業指導が点数になるのは、その組織に所属していることが要件となったようですが、解釈によっては、いろいろな形態をとりながら点数化することが可能なケースがあります。何れにしても、前連携においては開業医との連携強化のための営業活動が大きなポイントとなると思います。
 トーク、企画、親密化のための手法についての検討が必要です。

「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」