本当の心配は次の次のステップにあります。75歳以上が後期高齢者ですが、前期高齢者は65歳以上です。もし、広域連合の取り扱う後期高齢者医療が前期高齢者医療になると、いや高齢者医療としてとりまとめられ、今求められていることが65歳以上に適用されるとすると、病院はひとたまりもなく、吹き飛んでしまうことになるでしょう。
ブーフーウーの藁の家のようなものです。堅牢なレンガの家にするためには、やはりDPCを導入し、いままでにない業務改革を創造的に実践することしか一般病床が残り急性期を担っていく道はないとすることが適当です。
介護施設もこれから益々規制を受け、特定施設の給付が引下げられることになりますから、療養型病院は一足先に高齢者専用賃貸住宅へ移行し、訪看か居宅介護支援事業所をつくり、診療所をつくり、外付けでの対応を行なえる体制をきちっとつくりあげていくことが必要であるかもしれません。
診療所になれば後期高齢者医療はこわくないですから…。しかし、どちらにしても診療報酬は引下げられるため、多くの患者さんが敷居をまたぎ易い環境をつくりあげていくことが大切です。顧客管理、未病の患者へのアプローチ、診療所は地域の健康基地である、といったコンセプトを軸として地域住民が健康で豊かな生活を送れるためのあらゆるサポートを行っていくという方向に業務のながれを変えていく必要があるのではないでしょうか?
今日から札幌は神宮祭りとかです。地域の老若男女が談笑しながら楽しそうに道を歩いています。この人達を、いつまでもこうした時間がもてるよう、そして心から笑える日をできるだけながくもてるよう、自分がどのような環境になろうと常にそばに医師がいる、診療所がある、ことで安心して生活することができるよう、開業医の先生には頑張っていただきたい、それが常に医師のそばにいさせてもらっている私たちの思いです。
確かに大変な時代にはなってきたかもしれない。ただ、私たちの周りにいて献身的に患者のために医療を提供し続けている医師たちは一様に明るく素敵な人生を謳歌している人々です。いつも笑顔で楽しそうに、話てくれます。つらいことがたくさんあると少し顔を曇らせることもありますが、それらを糧としてさらにポジティブに進む人々です。
いつも頭が下がります。学んでいます。そんな医師のそばにいつまでもいさせてもらうために、私たちも精進しなければなりません(続く)。
「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」