よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

部下による上長評価って

 以前、部下による上長評価について説明しました…かどうか忘れましたが…。 
 部下による上長評価ですが、その内容は、あなたの上長は方針を理解しており、部下のあなたに的確に割当て、達成可能なように支援していますか?系の質問が沢山ならんでいます。なかには、仕事ぶりを尊敬できますか、とか、人間として尊敬できる上長ですか、とかまで聞かれています。

 このアンケートのすごさは、この人は…という対象上長すべてがアンケートに如実に結果に反映してしまうところです。部下は上司をよくみていますね。

 わからないという回答も選択できますが、わからない、ということが多いのは結局理解されていないということであり、点数が低いだけではなく、わからないことの背景にある本質的な問題もある、という事務長の説明どおり、単に合計点で評価するのではなく、その内容すべてにおける意味を読み取るかたちで利用することになりました。

 つまり、どこに問題点があるのか、といったことについて管理者や当該部署の上長が理解し、それを修正していくことに上長評価の行われる目的を置いています。

 ちょっとだけ、項目を開示すると次のようになります。
 1病院の方針や目標を理解しているか
 2そのうえで部署の方針や目標を設定しているか
 3部署の方針や目標を理解できるように部下に説明しているか
 4説明した内容を部下が実行できるよう支援しているか
 5方針達成や目標達成のため部下と話し合う機会を多くもっているか
   方針     計
 6部下が行動しやすいよう環境づくりをおこなっているか
 7部下の失敗を自分の責任と捉えフォローをしてくれるか
 8部下の成功を自分のことのように喜べる風土をつくりあげているか
 9部下の時間を大切にし、計画的な指示を出しているか
10部下の時間を大切にし、適切な行動が行えるよう支援しているか
  環境整備     計

 このほか、コミュニケーション、指導力、教育、評価、態度、姿勢といったことに項目が展開されます。ちなみに、計と書いてあるところは、我々が設定した点数が入ります。

 ということで、病院にとってその盛衰を左右する中間管理者の育成や覚醒のためのチェックシートをみなさんの病院でも利用して、いつもと逆の評価をしてみることも重要なことではないかと考えます。


「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」