よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

介護の誤解(2)

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 介護はケアプランが立案され、カンファによってチェックが行われますが、メディカル側からのアプローチが弱い。枠組みの組み合わせから入りがち。したがって、現場の医師は辟易としていることがあり、また訪問看護ステーションの看護師さんとのコミュニケートもとりずらく、医療の知識の習得がやはり必要。

 ただし、大上段ではなく、リアリティのあるところから入れる簡単なアプローチをしていこう、ということに。レベルの高い看護師Sさんはすごい。私のリクエストに的確に応え、しかし、葛藤しながら自分の意見を述べてくれます。やりとりをして何パターンものシートが完成。これから組み合わせ、あるいは新たなものをも加え、構造を最終設計する段階にはいろうと思います。

 介護は日々利用者と接する機会の多い職種。居宅介護の現場においてはやはりヘルパーさんたちが早期に気が付き、あるべき標準からの乖離をただちに発見し、問題の所在を報告してもらえる体制を国はつくりあげるべき。

 まずは顧問先の高齢者専用賃貸住宅で仕組みを確立し、日本中がその考え方を介護に活かしてもらえたら…。もっと介護の質があがり利用者は安楽に暮らせることができると思います。

 それにしても、Oさんが言ったこと…。Sさんから医療の留意点をある患者さんについて教えてもらい、最初は何もできなかった。しかし、一歩前にでて、Sさんから教えてもらった医療の知識が介護にいかに役に立つのか、実際にやってみてわかりました…。ってすばらしいです。

 介護領域の一部ではありますが、外からは見えない、利用者の悩みを推定し、認識したうえで介護にあたる。今までは、介護領域のなかでの人間性や気づきといった相違が介護の違いになっていたけれども、これからは全体の底上げを行い、医療的な理解をしたうえで、介護の質を高めていく時期がきたと私たちは考えています。

 あるべき介護への道を、私たちは前進していきます。本当の介護に少しでも近づくために…。



「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」