よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

メディカルホーム研修を行いました

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 いやいやとても盛り上がりました。1日半にわたり島根県の今井産業で約20人の営業マン等を対象に、医療型高専賃(メディカルホーム)の研修会をしました。

 実はホワイトボックスでは、高専賃運営なんでも相談室を通じて、全国の医療型高専賃のコンサルティングをしています。ココチケア(明正会)の近藤先生と全国をセミナーしてまわっているのです。ココチケアモデルの研究を行い、ココチケアがなぜ優れているのかについて学習するなかに、さまざまな医療や介護の現状が浮き彫りにしていくことも狙いでした。

 そんなことでの初めての勉強会でした。ココチケアも今井産業も私のクライアントであることから、中国地方プロジェクトが立ち上がり、中国電力や山陰合同銀行、総合メディカルと日立キャピタル(2つともホワイトボックス社が顧問をしています)でのコラボレーションが実現しています。

 高専賃とヤフーにいれていただくと、いまのところ今日現在はトップでサイトが検索されます。トップにくるということは、いかに高専賃に興味をもったかたがたが多いのかということになります。

 なお、ホワイトボックスが展開しているのは、医療型高専賃です。高専賃には介護型と医療型がありますが、医療法人が運営するということがなければ採算をとり、質を担保して高専賃を運営することはできません。介護事業者だけで外付けで医療法人との連携をしているということでは、医療診療報酬が外に流出してしまうからです。

 やはり、家賃、介護(訪看を含む)、介護の三拍子そろって事業が初めて採算がとれるという考え方をもつ必要があります。

 もちろん、ホワイトボックス社では、介護事業者が医療型高専賃を運営して、医療が外付であったとしても採算が合う方法を開発しています。したがって介護事業者が運営主体になり、メディカルホームを運営することへの支援もできます。ただし、やはり医療依存度の高い患者さんを恒常的にケアできるのは医療法人が運営主体になったときであるということを経験的に知っています。

 たとえばココチケアはあらゆる媒体で紹介されていますが、事実質が高い。
 そのノウハウをホワイトボックス社と共同でマニュアル化して整備していますが、ノウハウをもっているからこそ、すぐれた質を提供し、厚労省やUR、多くの病院や施設の方々が見学にいらっしゃるのです。あまた高専賃はあるとしても、やはり成果をあげているところが評価されることになるのです。

 で、高専賃の建物だけであれば、建設会社であればどこでも建てられます。
しかし、めざすメディカルホームはハードとソフトのコラボレーションのなかで付加価値を提供するのです。

 建物を建築する業者さんは、医療型高専賃を建築する前に、なぜ高専賃が脚光をあびているのか、医療制度改革の背景は、将来は、DPC病院は、療養病床はどうなるのか、有料老人ホームとはどこが異なるのか、どのようなノウハウがあるのか、医療と介護の橋渡しはどのようにしていくのか、などなどさまざまなノウハウをもち、そしてさらには自社がなぜこれを取り扱うのか、自社である理由はどこにあるのかということを明確にしておく必要があります。

 今回は、初日の7時間にわたる、門前高専賃(DPC病院の在院日数短縮への対応を行う高専賃)と地域高専賃(療養病床再編におけるベット転換という目的や、診療所の事業複合化からの要請による高専賃)の勉強を経て、二日目の朝からは思いっきりテストをやり、営業トーク研修を行い、かつチームに分かれてプレゼンを行い、今井社長、今井常務、長井取締役、ホワイトボックスで審査をして皆で講評をしました。

 事前に私が会計士になる前は、リクルートで営業をしていた経験、そして銀行の本部でコンサルティングをしていたときの話(コンサルタントは芸者になれ。
 芸を磨け、金のことは考えるな。客につくしてつくしてつくしまくれ)を説明し、とにかく良い仕事をするために客の軸足にたった営業をしようと話しました。
 
 営業担当者はABCチームに分かれ、事前に私から、
1.インパクトがあるか(メラビアンの法則)
2.思いが伝わるか(メディカルホームが絶対であるという確信がもてるか)
3.内容が適当か(論理性がある説明か)
4.共感性を得られるか(顧客にどのような利益があるのか)
といったことを意識して説明してくださいと説明をして、プレゼン大会が始まりました。

 二日目の昼で今回の研修は終了しましたが、たった1日半のレクチャーでここまで営業トークができるのかというほど、皆さんうまい説明をされましたが、それぞれのチームのカラーがでてとても勉強になりまsた。貴重な経験を私もさせていただいた思いがあります。

 これからの営業における課題を皆に出してもらったあと締めに入りました。

 社長が話をされ、社会的に意味のある仕事を自社が行うことの意味を考え、時代を読み営業にあたれと檄を飛ばされました。

 常務は、これからはクライアントは地主さんだけではなく病院や診療所になる。従来マンションを販売していたときとは違うところがたくさんある。とにかく勉強して知識をみにつけ、ノウハウを構築し、メディカルホームをハードだけではなく、ソフトを強化して販売していこう、と話がありました。

 かなりの資料を使い、医療・介護の知識を詰め込み、高専賃の考えかたを学習し、収支や具体的なプログラムを提示し、運営ノウハウを勉強してもらいました。そして上記のように顧客志向営業の方法、さらに営業の在り方(お客様の心臓側に座るとインパクトがある、金色の時計は目移りするからしないでくれ、スーツはダーク系で落ち着きを演出、ズボンには筋を、靴はきれいに磨いて、といったとるにたらないことも含め)にも言及、営業ばっちりできるようにしましょう、ということでとても盛りだくさんでした。

 今井産業の全国から集まった営業担当者は、ほんとうにこれらを吸収し、大義をもって高専賃をつくる、これはある意味国の仕事ではないか、といった思いをもちつつ、全員の決意発表をもって勉強会を終了したのでした(ちなみに今回の中国プロジェクトの責任者である今井大造常務が、私に任せれば大丈夫だよ的なポーズをとっています。私は小さくしかうつらないことになっていて真中で説明をしています。今井産業の若い営業担当者の成長を楽しみにしています)。

 本当にありがとうございました。これからもよい医療環境、介護環境をつくりあげるために皆で頑張っていきましょう。