よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

DPC導入準備で腹ごしらえ

イメージ 1

イメージ 2

 DPC医療の基本的な考え方は、高密度で質の高い合理的な医療です。何も特別なことを行うのではなく、急性期い病院として普通のことを普通に行うことが、DPCをクリヤーするポイントです。その意味でいえば、DPCは病院経営原点回帰の手法であるということがいえるでしょう。

 当たり前の人事管理、当たり前の医療ツール、システムの整備、当たり前のリーダー育成、明確な方針と目標。そして計画化された医療を行い、結果をモニタリングしながら課題を発見。課題をテーマとして改善活動を行い、成果をあげる。

 そんな方向を志向する結果として、患者が増える。増えた患者を手術。早期に退院させなければ待機患者がますます増加するので、パスで管理、リスクマネジメントや感染徹底管理。スキルを向上させ、仕組みを改善。原価計算を行いながら無駄をなくし、コスト低減を行う。

 プライドをもった医師や職員は力があるだけに人にやさしい。先を見通すことができるし、落ちついてどのような対応でもできる。それが自然の接遇。患者はホテルのように扱われ、治療が進まないことよりも、早期に退院、治癒することを望んでいる。

 患者の希望する本当の接遇は、痛みを与えない、羞恥心を与えない、恐怖心を与えない、納得することができる、不便を与えない、不快な思いを与えない、不利益を与えない、といった本来の医療で結果を出してもらうこと。

 そんな話をしながら、そうはいってもDPCのために実施ししなければならない、術前検査の外来化、
外来での対応、持参薬管理、パス日のⅡ期間に合わせること、ヒラソルを使った収益ベンチマーク。しかし部門別損益計算、疾病別原価計算の重要性、そして得意な疾患の抽出、医師への告知、医師を中心としたブリーフィングシステムの導入、そしてなんといってもインセンティブ制が各病院で成果をあげていること、目標管理は職員に…と話はつきません(ふ~息を継がずに話したので息が切れました)。

 京都駅ビル(京都駅の駅ビルの伊勢丹の横には長い階段があり、その上部に宇宙船のようなライトがレストラン街がすぐあるよ、という目印になっています)にある料亭で、滋賀県にある当社のクライアント病院の事務長と次長との会食時の会話でした。

 とても美味しい料理とお酒で、最後はDPCはどこかに飛んで行ってしまった気がします…。もちろん、こののち、しっかりとDPC導入準備室を用意してもらい、毎月述べ2週間以上、弊社スタッフ4名による関与が始まったのでした…。



「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」