よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

MRの皆さんありがとうございました

 今日は新橋で、MRの方々が15人お集まりいただき、勉強会をしました。メディエンスの池上社長の主催のセミナーです。

 図抜けたMRになるため、コンサルティングマインドをもって活動しなければならないということについてのいくつかの説明をしました。
 業態別の病院が置かれている現状や、病院のマネジメントの現状、これからについて説明したのち、
MRさんの基本的事項とこれから行うべきことについてお話をさせていただきました。

 そのなかの一部をご紹介します。
(2)顧客は誰も言わないことに興味をもつ
 コンサルティングは誰も言わないことを言わなければならない。言わないことをどう言っていくのか。新しい視点で新しい仮説を立て、解決のための手法を提示する。
それも先方のシーズニーズに触れるものでなければならない。であれば、顧客は、他にない相手として我々を見ることになる。

(3)有名人になる
 誰もがその病院で知っているMRにならなければ、深く医療機関には認知されない。
医師から医師への紹介も、本人を紹介することで紹介元の医師のプライドを満足させ、紹介先の医師にもメリットがあるということが想定できるから紹介する。そこに齟齬があれば、次からは絶対に紹介してもらえない。

(4)情報を収集し戦略的に行動する
 医師の情報もさることながら、医師が勤務している病院のニーズやシーズまで収集し、対処することで理事長や院長、事務長に尊重されるようになる。力をつけて病院全体を指導する立場になる必要

(5)自分だけで全部をやろうと思うな
 すべてを自分ではできない。あらゆる業種のあらゆる人間をリスト化し、医療機関の要請に応じて、それらに応えられる体制をつくりあげなければならない。自分が一人ではできないことを認識する必要。但し、問題の視点や着眼についてははずしてはならない。なお、競合のMRであっても情報収集のネットワークとして捉えなければならない。
 ①自己非中心主義
 ②アフターマーケティング
といったことが営業ネットワークづくりの基本的姿勢

 という説明などがその一部です。

 いずれにしても、医師を対象にして営業をしているMRさんも、実際、その医師が勤務している病院がどうなるのかといったことについて頓着しなければ、仕事を続けていくことはできない。したがって、医療環境を知り、そして病院がどのように経営されているのかを理解し、自分がそのなかでどのようなニーズに基づき、何をしていくのかについて考えることが必要です。

 すべての者が、今の仕事の質をあげ、そしてクライアントに貢献するため、何をしていくのかを考えるときがきたと考えています。私の銀行時代のM部長は、時代に合った新しいコンサルティングツールを開発し、一時代を気づきました。馬力のある、そして実行力のある上司でした。

 そして次のH部長は、「お前たちは芸者だ。芸を磨き客に尽くして尽くしまくれ」「必ず取引は付いてくる。金のことは心配するな」という趣旨の話でした。私たちコンサルティング部のメンバーは、その言葉を糧にして生きてきました。本当に尊敬すべき上司です。

 銀行のとき、寝食を忘れて仕事をしました。本当に楽しい時代でした。
 今も、どちらかというとそんな生活をしています。医療が危機的状況であることにも影響されていると思います。また、世の中が改革を望んでいることも事実でしょう。

 しかし、クライアントに貢献するという思いはいまでも、コンサルタント芸者論のなかに息づいています。自分がどこまで何ができるかはわかりませんが、今の時期、誰かが何かをしていかなければならない。信ずるところに従い、多くの仲間とともに、努力していきたいと考えています。