久しぶりにお会いして、会食をしたT弁護士は、1200円の診療報酬の未収金の回収を行ったという話をされたからです。
弁護士業務の一環として回収のお仕事があるのですが、未収金の回収をしているときに、こうした超少額の報酬までをも対象として回収業務をしているということでした(全体としては何千万円の回収の一部)。
実際病院が未収金をサービサーに売却するときには、4割から6割をとられるのですが、T弁護士はなんと3割で経費事務所もちということでした。しかし、さすがに1200円の回収は、他の回収金額が多いときに、それでもこうしたものもないがしろにしないということの帰結としての行動であり、積極的に行っているわけではないと注釈がつきました。
それははっきりいって当たり前ですが、さすがに細部にまでクライアントの気持ちになり仕事をするT弁護士であるという印象をもちました。
実際のところT弁護士は数十億円のM&Aのディールをも取り扱っていて、それが一本決まると数千万円の手数料が得られるというお話もあり、ばかでかい、成功するかどうかわからないという千三つの数千万円よりも、毎日の地道なお仕事で、喜んでもらうことが大切である、とお話されていませした。
金額が小さいから力を抜くとか、大きいから他よりも懸命になるということではなく、全面的に常に懸命に仕事をしよ~ね、とおいしいすき焼きを頬張りながら、私たちはうなずき合ったのでした…。