MRは、ドクターを相手に仕事をしています。しかし、私たちが病院に行って感じるのは、もっと病院に対するオピニオンをMRは持つ必要があるのではないかということです。病院のなかで、事務長や看護部長とより親密な関係をつかむことで、ドクターとの関係もより濃いものとなる可能性があります。
ドクター個人ではなく、病院の行く末に対してメリットのある企画を提供し、病院にメリットを提供することからMRの仕事がはじまります。お薬に関する課題は数多くあり、リスクマネジメントや、パス、マニュアルや教育といった切り口のなかで、さまざまな情報提供を行うことができると考えています。
以下は、MRの勉強会のなかの資料のひとつです。
「結局のところ、MRは基本的なスキルをもって、仕事に対処するとともに、他のMRと突出して差別化を図るためには、医療機関経営に対するアプローチをしていかなければならない。
どのようなことをしていくのかについて自分で方向を決めたうえで、一つ一つクリヤーするためのトレーニングを積み重ねていく必要がある。
(1)自分のMRとしてのスキルの棚卸をする
(2)自分が他のMRと何を以て異なるのかというというところについてよく理解し、吟味し、不足して いるところを補い、特徴をつくるための行動を行う
(3)並行して医療環境について常に学習し、これからの営業戦略を組み立てる
(4)業態別の医療機関に対し、それぞれどのようなニーズやシーズがあるのかをつぶさに理解し、それ らに対するアドバイザリーを行える体制をつくる
(5)販路を確保するため、医療機関の経営支援を行うという思いで研鑽を継続する
ということになる」
上記で伝えたかったことは、病院あってのドクターであり、マネジメントあってのドクターの診療科別戦略であるということです。DPCにおいては、いわゆる総合病院が有利というよりも、SWOTにより強みをつくりあげた病院が強みであり、その政策のなかでドクターの仕事が決まってくるという位置づけにあります。
MRは薬を通じて、地域医療に貢献するとしても、病院の戦略が変更されれば、取引の内容も大きく変化します。どのような戦略をもち、病院が活動すればよいのか、あらゆる分析を行いながら、企画提案することがMRの仕事の一つであるということを十分に理解し、活動を展開していくことが期待されます。
これから、当社はMR営業支援のサイトを立ち上げます。従来にない病院経営に対するオピニオンをMRがもてるよう、全面的に支援することになります。