よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

チームワークな飛行機から学ぶ

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 管制塔の助けはいりますが、このチームで空をわたります。運航をつかさどる部署は、天候や気圧を与件としてかつ燃料の消費を最小限にするため、どのように運航計画を立案すればよいのかを熟考します。そしてパイロットはそれを念頭に、臨機応変な状況判断を行いながら、自ら与えられた役割を果たすため、搭乗機のチェックに入ります。

 点検が操縦士と副操縦士、そして機関士により終了すると、アテンダントに対し指示を出し、飛行の許可を待ちます。彼らはひとたび自らの手に操縦が委ねられると、自らのスキルを駆使し、思い通りの離陸を行います。

 フライト全体について自動操縦で空を進むとしても、常に目を景気や前方に配り、かたときも責任と義務からは逃れることなく業務をこなします。過去たくさんの訓練と知識の習得をしてきた頭脳は強い精神により支えられ、神経を100%稼働させながら、降り立つ空港に思いをはせているはずです。

 飛行経路の状態につていも、連絡を行う義務があり、山火事や異変について、まずは俯瞰して、前方を凝視する視野に景色を入れていると想定できます。

 一方アテンダントは、ルールにしたがって乗客を誘導し、着席させ、荷物をチェックし、落ち着かせ、短い旅が彼らのそれぞれにとって心地よいものであるよう気を配ります。あの笑顔をいくつかのフライトでみせなければならないストレスは相当なものであると予想されます。

 普段どのような気持ちで生きているのか、ときどき彼女たちの心に思いを馳せます。そしてパイロットとアテンダントは常にコミュニケートして状況を伝え、必要があれば乗客にアナウンスメントヲ行い、円滑な時間を過ごすための手順を踏みます。

 そうしてチームは飛行中の目的を達成し、空港に降り立つための準備を始めます。パイロットもアテンダントも一丸となり、機器を操り、機体を目的地まで運びます。結果として乗客は希望通りの場所に到着することになりますが、チームは最後まで安全を祈り、飛行機に身を委ねつつ、それを運ぶことになります。目的地に到着すれば、整備士に心の中で深く感謝をすることになるでしょう。また、乗客の搭乗手続きをしたスタッフにもほんのすこしだけ、感謝をするかもしれません。

 私が搭乗する機体をみたときに、ふとそんな動態的感覚が瞬間脳裏を通りすぎてゆきました。私たちは独りで仕事をしていない。そして、見ず知らずの多くの人々に助けてもらいながら人生を生きている。
通りすぎたことには意識もせず、皆に助けられながら、これから起こること、乗り越えられるだろうということに感謝の念も持たない。

 そんな自分にはならないようにしようと思うのでした。