よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

世界をまたぐ人たちと医療の可能性

 先ほど、当社東京事務所近くの三井ガーデンホテルのラウンジ「スカイ」で、松田一敬とその仲間たちと懇親していました。

 松田さんは地域振興で著名な北海道ベンチャーキャピタルの社長です。松田さんは、フランスの大学院を出ていて、英語はもちろん、フランス語が堪能で、パスツール研究所も一人で行ってしまうほどですが、医学博士(北海道大学)でもあり、またバイオの会社にいくつか投資をして、そのオーナーでもあります。
 
 今日シンガポールから仕事で帰国しそのあと、東京で食事をして明日中国のベンチャーとのミーティングのため札幌に帰らずに東京に宿泊するとのことでした。彼は、モンゴルでガス事業に投資をしたり、インドのベンチャ―ビジネスを立ち上げるためにインドに訪問したり、おいおい、日本で仕事しろよというほど海外に出張しています。

 私が函館から空港に着いたときに留守電が入っていて、会おう会おうということで、そのままホワイトボックス東京事務所で会い、歩いて3分のホテルのバーでミーティングしていたのです。先週はリサーチのため、ロンドンの自治体3つのヒヤリングを行い帰国したのち、今回の出張だったとのことでした。

 一緒に彼の会社の秋山さんがいらっしゃいました。彼は、松田さんの出身と同じ証券会社から外資系の金融機関をいくつか経て、松田さんの会社に入社したそうです。今日は一緒にシンガポールでの仕事をしてきたとのことでした。彼は投資マーケットに長く身を置き、ベンチャーキャピタリストとして、活動しています。

 さらに城野さんという北京市のアドバイザーの方もいらっしゃいました。彼はユウセンの宇田さんの下での仕事を経て、日本のIT業界でビジネスをしたのち、6年前に北京で事業を始め、現在は中国から日本の投資、そして日本と中国の投資家を結びつけるビジネスをハンズインで行っています。

 日本には1ヶ月に一度一週間程度帰ってきてディール組成をしているとのこと。中国で11人(日本人4人)のスタッフを使って、政府に入り込みながら事業展開をしています。

 中国の経済事業について、あるいはマーケットとしての中国について、あらゆる業種にチャンスがあるという話を聞き、ヘルスケア、とりわけ医療に対する中国の投資がかなり大きく行われていることや、大きなディールチャンスが日本にもあるという説明をされていました。

 遅れてきた天田さんは、今度モロッコの公使が開く投資のカンファレンスに日本企業を2社連れてモロッコに出張するという話をされていました。

 彼もベンチャーキャピタリストで、もともと経団連ベンチャー投資育成をしていたところからスタート、現在では複数の会社の立ち上げと、投資活動、そして企業育成を行っているとのことでした。やはりロンドンでの仕事のため、出張していたそうです。
 彼は城野さんの友人で、いつも世界を飛び回っていると紹介を受けました。

 松田さんは、ホワイトボックスの顧問でもありますが、日本の医療をどのように中国にもっていくのかということについての議論をしました。

 ホワイトボックス社も中国に在住している郭さん(兄弟は大学病院のお医者さんがたくさん)のアテンドで北京衛生部の許可を得て、北京人民大学医学部心臓血管外科と日本の病院との提携をまとめた経験があり、城野さんと中国の医療についての話が弾みました。

 中国の医療はまだまだ日本に追いついてない、したがって何ができるのかを考えようということになりました。城野さんによるとすでに医療施設を日本人がバックについて、大きく展開するグループや、シンガポールですが、日本の病院がリネン関係の会社を上場するという話があり、なんとか私たちもということになりました。

 私も北京の施設や病院を見てきたかぎり、まだまだ日本の医療や介護のクオリティが高く、やるべきことはたくさんあるという思いをもっていましたが、私たちのビジネスモデルが明確でなければただ行く、ということになり、成果をあげることは困難です。

 多くの仲間のリソースがあるいま、これから世界にどのようにアプローチしていけばよいのかを考えることはとても意義があります。

 彼らがいわく、日本のあらゆるマーケットは小さく、やはり海外での展開をしていかなければ、じり貧になる、これからは日本の技術をどう展開するのかが、日本のためにも有効だ。まさにその通りであり、まずは足固めをしたうえで、どんどん日本を発掘し、海外に進出する必要があると思いました。

 松田さんは医学について、あるいは企業育成について、これからは焦点を絞った活動をしていく。そのなかで、ホワイトボックス社とのコラボを行い、医療マーケットでの活動を強化するということで頑張ろうという話になりました。

 今は、自宅へのタクシーのなかで記事を書いていますが、新たな価値創造をしていく契機にしたいと考え、急いでブログにアップしようと考えました。

 いずれにしても、このように仕事を軸に(そしてある意味命を賭けて)、ダイナミックに夜昼なくアクティブに動いている人たちが、このほかにもたくさんいます。自分たちの生きざまを、そして証跡を残す仕事をするために、彼らは世界を行き来しています。
 
 ホワイトボックスもまずは、地道に国内の医療システム支援のために成果をあげ、そして日本の医療・介護を海外に、というスローガンのもと、懸命に活動していこうと、またまた決意したのでした。


PS:松田さんと私は来週の再会を約して2人ともタクシーに乗りホテルや自宅に帰りましたが、城野さんと天田さんは、では三次会に行きますので~、と12時過ぎた銀座の街に消えていったのでした…(超タフです)。