よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療難民を救うために

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 先日、りそな銀行八王子支店青山支店長(写真中)と、永寿会齋藤秀樹理事長(写真左)、そしてりそな総研田嶋さんが株式会社ココチケアに見学にいらっしゃいました。ホワイトボックスのクライアントであり、私も経営に参画させていただいています。

 医療制度改革が進捗し、多くの病院が淘汰される時代が到来しました。

(1)診療報酬改定で急性期病院と受け皿(回復期、亜急性期、療養病床)、在宅への機能分化が明確になった
(2)平成30年には、地域一般病床のDPC化が実施されることが予想される
(3)地域型のメディカルホームと門前型のメディカルホームが時系列で展開される
(4)建物は誰でもつくれるが、ノウハウはなかなかつくれない。オペレーションの質が、円滑な経営を誘導する
(5)医療型のメディカルホームしか生き残れない

といった理由から、多くの先生方がココチケアのメディカルホーム(医療型高専賃)に見学にいらしています。

 ココチケアの馬場社長の案内で1号店、2号店を視察していただきました。まず、機能的に集合住宅であることから、施設にはない優位性をメディカルホームはもっています。

 1号店の1階には、医師がほぼ常駐し、訪問看護師の基地があります。居宅介護支援事業所もあり、当日は20人以上の医師やスタッフの働いている場所もみていただきました。

 また、18㎡であっても居宅は機能が充実しており、防災上の観点や暮らしやすさから多くのノウハウにより建築されていることがみてとれたとご意見をいただきました。

 2号店の下にはグループホームが2ユニットあり、入居者のたくさんの笑顔に触れ、このような施設はみたことがないとお誉めをいただきました。グループホームの施設長は最近まで大学病院で勤務していた急性期の看護師さんであり、万が一の場合には、医師の指示に基づいた適格な対応ができる体制をしいています。

 2号店から直通電話をかけると1号店から10分以内に急性期ケアにも熟達している訪問看護師が飛んできますが、医療については万全の体制がとられています。

 厚労省やUR、医師会や病院会や全日病、自治体等の方々も数多く来所され、最近も数回目のTV取材のクルーが取材をしていました。

 ココチケアは、オーナーである明正会近藤理事長のもと、メディカルホームの概念を確立させ、単なる集合住宅ではなく、住宅自体が独立不羈(どくりつふき)の第三者として、入居者の安全を守る体制や管理人のスキルを高めていくことを目指しています。

 あたかも軽装備の病院と同じ機能をもつかのようなメディカルホームが、患者さんの受け皿にならなければ、日本の医療を誰が担保するのか、といった思いが医療スタッフにはあります。

 勿論、ヘルパーさん達も医療の知識を学習し、利用者である患者さんの主訴やADLの変化に早期に気が付き、直ちに看護師に連絡、医師との連携をとれる体制をとっていきます。

 後に、東京タワーの下の「おとうふ割烹」で、後から到着した近藤先生を交え、青山支店長のご紹介で懇親会が開かれましたが、これからの日本の医療や医療制度、政治や経済、そしてメディカルホームの優位性に花を咲かせました。