京都駅前には鉄腕アトムが、たくさん待ち受けています。手塚治ワールドがあるからです。駅を下りてエスカレーターでおり、京都タワーを正面にみつつ右側に進むと、たくさんの手塚先生のキャラクターが私たちを出迎えてくれます。
ここの近くには劇団四季があり常設での興業をしていて、ちょっとした文化集積地区であることがわかります。
京都はそもそも革新的な都市であり、多くの識者や研究家、著名な企業。そしてラディカルな人間を輩出しています。
古いものを守りながら新しいものに挑戦するといった文化を、この地域はもっています。
古いものなかには先達が残したいくつもの知恵があります。視座があります。驚嘆があり感動があります。神社仏閣の建築には科学があり、美があります。庭園には、心があり思いがあり、合理性があり、粋があり創造があります。
新しいものは、古いもののなかかからしか生まれません。先達の築いたものから新しいものへのヒントがみえてきます。文化は、文化の集積フローから連続して起こるプロセスそのものや結果できあがるものですから、蓄積のなかから、よりよく生まれてきます。
ある意味、似つかわしくない、と思われる鉄腕アトムの存在も、こうした背景があるから、実に相応しい存在であると納得できます。
アトムとは、ギリシャ語のatomosからとっている「これ以上分割できない物質、原子」。まさしくすべてのものの始まりであり、原点である。
京都であるからこそ、アトムなのだと感動するのです。「京都はあらゆるものの原点である。原点があるから新しいものに挑戦し続けることができる」。鉄腕アトムのフィギャーをみていて、そんなことを思いました。
原点と挑戦、
古いものと新しいもの、
部分と全体、
人と組織、
日々の生き様と人生、
毎日と毎年、
観察と創造、
原因と結果、
現在と未来…。
さまざまなものができあがる、さまざまな思考が形成されるアイテムをよく理解し、いま自分は何をすべきなのか、何を求めているのかをよく考える必要があります。日本人の心の故郷であり、拠り所である日本文化の象徴である京都を心に留め、再度自分の立ち位置を確認し目標を定めて、決めたことを着実に進めていくことが求められていますのです。
もっと京都に近づこう。いつも京都を、あなたの心に…。
少しJTBのツアーキャッチのようになりましたが、そんなコピーを常に心に…と、再度小さな決意をしたのでした。
そうそう、医療関係者もじっと佇んでいました。プライドが高いという噂を聞いていましたが、やさしそうな顔立ちをしていて、さぞかし人気があるのだろうと思う医師です。
その名はブラックジャック。彼の行動も気になるところです。
鉄腕アトムならぬ、りそな総研の敏腕アイ部長と食事をした帰りの写真です。