よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

診療報酬改定はベッド削減に向けて突っ走る

 今回の診療報酬改定ののち、メディカルホームのニーズがとても高くなっています。
単に高齢者が増えるからではなく、病院の機能分化が進み、ベッドが削減されることが明らかになってきたからです。

 高齢者が増加するから高専賃が必要となるのではないということについて理解しなければなりません。

 地域型メディカルホームが施設より優位性が高い理由は以下のものです。  
(1)特定施設はどうしてもながれ作業になりがちだが、高専賃は一戸一戸の対応であるため、質が高く
なる傾向がある

(2)医師や在宅を診ている急性期対応の看護師がMHに配置されているため、直ちに対処できる

(3)メディカルホームでは、有料をも含めた個々の対応であり入居者が入居し続けることができない可
能性があるため、丁寧にケアをせざるを得ない(きちっとケアをしなければ、特定施設と異なり、有料サービスが増加し、入居者の負担が増えるため、退去しなければならない入居者がでる。それはオペレーターにとって不都合であり、募集コストや機会損失増加要因となる)

(4)管理人が、第三者として個々の在宅のオーディットをすることで、質が担保される

 また、病院の門前にある高専賃は以下のメリットをもつ。

(1)軽装備の病院と同じ機能をもつ

(2)個室料よりも廉価で、個室より広い住居でケアを受けることができる

(3)入居者は病院の近くで、いつでも安心して生活できる

(4)病院は平均在院日数を短縮することができる

(5)サテライトをもち、循環型医療を実施することができる

 それは、DPC病院の次の特性に支えられています。

以下は門前メディカルホームが必要となるケース。
(1)一治療一入院(複数回の入院を繰り返す)

(2)術前検査の外来化(入院の前数回にわたり外来で検査を受けなければならない)

(3)在院日数の短縮による早期退院(まだ急性期の治療を一部残して退院しなければならない)

(4)ディスチャージプランニングにおける受け皿(社会的入院の患者を出す場所がないが出さなければならない)

 これらを考慮すれば、地域や門前には時代の経過とともに、両者のタイムラグはありつつ(後者は一般病床全包括=DPC化が平成30年にあるといわれているため、そのプロセスで増加する)、確実にこれからの医療介護サービス提供場をなることでしょう。

 すでに、いくつかの病院からサポートの依頼があります。