よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

これから日本の医療はどこに向かうのか

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 最近病院経営をながく行ってきて、著名な病院を経営する先生方と話をさせていただく機会を数多くあります。
 彼らはさまざまな病院団体の役員を歴任し、また現在も医療業界でご活躍されている先生方です。

1.平成30年からは、出来高病院はすべて包括病院となる

2.多くの病院が適切な業態を選択しなければ淘汰されざるを得ない

3.DPC病院は40万床未満(場合によっては伏見先生がおっしゃるように30万床)

4.総合病院というよりも、そのなかで特化した診療科をもつところしか生き残れない

5.急性期は地域ネットワークをもたなければならない(訪問看護ステーションの展開は必須)

6.医療型高専賃(メディカルホーム)が現在の地域一般病床の代替の一つとなる

7.介護従事者は医療の知識を習得する必要がある

ということを戦略として捉え、徹底して事業展開されています。
 
 私たちホワイトボックス社も、このながれを理解した事業展開を行っています。

 ますます厳しくなる医療業界であるからこそ、創造的で比類ない戦略をとる病院しか残れない。医師を中心とした病院運営を行える仕組みをつくりあげるとともに、一定の方向の中で自ら考え行動できる中間管理職育成を行わなければならないことについても、皆共通の考えであることがわかりました。

 ある著名な病院でトップが袂を分かちました。大きくマネジメントが揺らぐことでしょう。オーナーの属性が組織をつくりあげることを拒んだからです。病院は医師のメンタリティとスキルで成り立つ部分が数多くあります。医師を支える組織。組織構成員であるスタッフの能力が病院経営の肝であることが、これほど鮮明になったことは過去になかったのではないかと思います。
 
 医療への志をもち、職員のことを真剣に考え、そして結果としてよい地域医療を行おうとしているたくさんの病院トップにお会いすることができて、本当によかったといま、思っています。