今日は、病院改革についての3回目です。
病院は、増患につきます。増患のためには、現状の医療制度を俯瞰し、また診療報酬改定がなぜこのように行われたのかについて思いを馳せ、そして中長期にわたる戦略立案を行わなければなりません。
(3)増患のための対策実施
増患は、単なる連携室や相談室、事務長や院長の占有事項ではありません。病院全体として医療の質を向上させ、いってみたい病院となることが必要です。同時に医師の診療内容を開示することややりたい医療ができるよう、セミナーやDVD、TV、ラジオ、そして論文や学会での発表及び雑誌媒体などメディアへの露出を強化します。
インセンティブ制には賛否両論ありますが、医師の評価を行うという意味ではインセンティブ制度も意味をもちます。増患ができなければ、病院は成立しえません。当初いくつのベッドが適正であるのか十分に認識して対応する必要があります。
業務改革により、各部署での活動を最適化することや、クレームを撲滅する、インシデントやアクシデントをつぶし、教育を徹底するといったこことが行われることになります。
なお、増患したのちはディスチャージ(退院支援計画)の立案が円滑に実施されるよう体制を整備していく必要があることはいうまでもありません。
【到達点3】
ブランド病院として、地域で頼りにされる病院となるためには、どのような活動を行い、またどのようなプロモーションを行うのかが計画されなければならない。待つ医療から出向く医療への転換が図られるなかで、増患が進み、患者数が増加する。
以前から説明しているように、
①行きたくなる病院
②いってもよいと思う病院
があるとすれば、前者は戦略の地域への徹底した開示により実行されますし、後者は、地域とのかかわりかたがが他の病院と違うことにより実現されます。
(続く)