よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

実感のない世界

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10年前に、自分が世の中の変化についていけていないことについて記事を書きました。経済成長できない日本はいま失われた30年に向かい合っています。キャッシュレス転換で先進国に遅れ、EV化で欧米や中国の後塵を拝し、社会インフラを変えるようなユニコーン企業もうまれていません。ここに書いたことを振り返ると私も10年前からほとんど進歩していないことに気づき愕然とします。

 

これから自分がどう変わればよいのか、再考します。

 

「ビルの窓から見える香港の街並みは、自分がこの場所にいることを信じさせない力があります。

日常と異なる視野を受け入れられないのは、単に見慣れないということだけではなく、人間の進化を心のどこかで納得できていないからだと思います。

人類が、ここまで創りあげてきたものがあるにも関わらず、自分が知る日常の範囲から離れたくない、自分が関与していないものは受容れたくない、とどこかで思うからかもしれません。何処か他人事なのです。

 

科学や技術が大きく進歩しているにもかかわらず、大半の人間は過去とあまり変わらない生き方をしています。とりわけ日本では、私も含めネットを十分に使いこなせていないことも身近な事例かもしれません。

 

過去と同じ思考でいる方が安心するし、何かを学ぶ必要もありません。若者や一部の人達が何かを学び自分を変え時代に順応して新しい価値を享受していますが、そのながれは大きな動きになりません。日本人の多くは、環境変化を知りながら自分の生き方を変えず、多少の便利を受け入れて日常に満足し生きているのではないかと思うのです。

 

科学の進歩だけではなく、それがネガティブな方向に進むとしても政治や経済も含め環境の変化は顕著です。刻々と変化する時代をどのように捉え行うべきことを明確にして、もっと日常から変化しなければならないのだと気付きます。

 

大きく変化する必要はありません。しかし、常に考え、常に創造し、何か昨日よりも今日、今日よりも明日と前向きな変化を創りだしていかなければならないのだと思います。

 

たった一つのこと、例えばPCやスマホを使いこなす。自分が新しいことをウェブから学ぶ。Twitterでつぶやく。Facebookで日常を伝える、Kindleで本を慈しみながらページをめくり学習する。周りをシステム化し、ちょっとした生産性向上の利益を享受しほくそ笑む、小さくてもよい少しの変化を楽しむことができなければ、今に生きている実感をもてないのだと考えています。

まずは、環境の変化に合わせ、また環境変化を先読みし自分が毎日少し変わる。そのためには、

  • 世界・日本経済の変化を知る
  • 自分の興味のあることを列挙する
  • ITをうまく使えていない領域を捜す
  • 日々取り組むことを決める
  • 毎日の成長を確認する方法を決める

ことが必要と分かります。

 

類似した努力を多くの国民が続ければ、その力は大きなうねりになり、日本を変える力になると思います。先進国で最も一人当たり生産性の低い国、成熟し衰退期に入った日本。

 

持ち続けなければならない守るべきものは守りつつ、しかし進歩を決意して日々変わり続けられるよう多くから学ばならないという思いが、カオスでありながらすざましい勢いで発展する香港の景色に重なります。

 

ゆくゆくは時代をつかみ、そして時代に先んじて生きる、そんな生き方をしなければならないと確認できました」。