よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

メディカルホームの未来

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 20日は、今井産業主催で、島根県松江市の「プラバホール(松江市総合文化センター)」にて、「超高齢者社会での介護・医療の生き残り戦略」と題し、「医療介護と医療型高専賃の未来」セミナーのテーマでの講演会を行いました。

 出雲空港に降り立ち、松江市まで宍道湖を左に見ながら国道を上がり、30分で会場近くのホテルにチェックイン、それから会場に向かいました。パルテノン神殿風の施設は、地方にありがちな瀟洒な建物で、会場も視聴覚室風になっており、大学の小教室を思い出すすてきな会場でした。

 講演会は、18時30分に今井大造さんの司会で始まりました。
 
 テーマとしては、
 (1)病院ベッドが削減され、受け皿が必要となる
 (2)DPC病院の特性から、代替ベッドが必要となる
 (3)特定施設介護には期待できない
 (4)医療は在宅化へ進む
 (6)集合住宅がなければ対応できない
 (7)米国はベッドが削減される過程でナーシングホーム
 (8)建物は誰でもできるがソフトが重要
 (9)在宅医療従事者の質向上のシステム
(10)介護と医療のリレーション強化
(11)メディカルホームは特定施設よりも質が高い
という説明を行いました。

メディカルホームの本質について、
(1)建物は誰でもつくることができる
(2)しかし、メディカルホームは誰が運営するのかにより
 大きくバリューが異なる
(3)病院のクオリティーや信頼と施設運営者のクオリティーやブランドが評価される
(4)仕組みとスタッフの質の高さが課題
(5)ほとんど病院のベッドと近い形態から、有料老人ホーム等に近い形態まであるが、門前のメディカルホームであれば前者に近い。

について話をし、 

そして、メディカルホームの優位性として、
(1)今後は病院ベッド削減に併せて在宅患者が増加
(2)医療依存度の高い患者が病院からでてくる
(3)DPC病院はその特性から患者を早期に退院させざるを得ない
(4)病院には透析入院患者や、包括・包括外患者を病院の近くで診ていきたいという要請がある
(5)退院支援計画にメディカルホームが入る
(6)特定施設は無尽蔵にできないし、運営が困難になる時期が来る可能性が高い
(7)特徴をもった運営ができる
といったことをあげていきました。

 ココチケアの現状をも詳細な部分で踏まえ、かなり詳細な運営の現状について説明をさせていただきました。

 近藤先生がいらっしゃる予定が、急遽所要でいらっしゃれなくなり、2人の演者であるところ、私一人で2時間30分話をしました。休憩なしでのながいあいだでしたが、多くのかたがメモをとってくださり、夜21時までお付き合いいただきました。

 銀行や、自治体、建設会社や関連会社、不動産会社や管理会社、病院職員、病院幹部、介護事業者の方々が30人近く来場され、にぎやかに講演会を行わせていただきました。

 夜は会食をしたのち、けさ、朝一便で東京に帰り、いくつかの訪問を行い今にいたっています。
松江の空気は海の近くということもあり、ある意味爽やかな、そして心の故郷のような感じがしました。
なまあたたかい風は、木陰では肌に気持ち良く、初夏の趣でした。

 けさ東京に帰ると、肌にまとわりつくねっとりとした暑さがそこにはあり、やはり地方のほうが心地よく住みやすいんだな、と一人感慨にひたりました。

 いずれにしても、複数の銀行から、医療関係についての銀行の役割や機能、営業活動の手法といったことについてのセミナー依頼があり、爽やかな地方での講演会が増える傾向にありますので、爽やかな人生をほんの少しだけ送ることができそうです…。