よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

高橋泰先生は、人口問題から高齢者医療介護を考える

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 高専賃フェアのA会場では、国際医療福祉大学大学院教授の高橋泰先生が、人口問題から高齢者医療介護を考える、というタイトルで唯一、48人の他の講師の倍の時間を費やし、セミナーをされていました。

 高橋先生は、少し前にDPC協議会の理事会でお会いしたばかりですが、相変わらずDPCの展開から介護まで幅広く活躍されています。

 地域連携パスや亜急性期病床や、療養病床の医療区分についての研究を行い提言をしたことでそれぞれの制度ができる一助になったという実力者ですが、実は介護ソフトもつくられるなど、介護にも造詣が深いことで知られています。

 本日は朝から、昨日首相が辞任するということがあったなかで、厚生部会の勉強会がありました。
 委員会はすべて中止になったものの、勉強会はすべて行うということで、高橋先生がたくさんの民主党の議員を前にお話をされた資料をもとにセミナーが開催されました。

 厚生部会では質問も相次ぎ、とても興味をもって議員の方々が話をお聞になったそうですが、使用された資料は、聴衆に医療介護のこれから、高齢者人口の推移と、制度や政策を伝えるもので、とても興味深いものでした。

 高齢者は2015年から緩慢な増え方で、2035年には75歳以上の高齢者はぐっと減少していくということについての説明は、これからの医療や介護がどのようにあるべきなのかの基本的な発想のベースであり、留意しなければならない点です。

 ちなみに、私が3月に行ったメディカルホームのセミナーで、すでにメディカルホームを運営されている医師が、いつまでに建物を建て終わればよいのですか、という質問をされました。そのときに、やはり2035年からは高齢者自体も減少するので、事前にマーケットを見ていかないと廃墟となる施設や住宅が激増するという話をした記憶があります。

 診療報酬制度の問題と、人口問題は間違いなくパラレルに展開されるべきものであり、消費税問題とともに医療介護の成長阻害要因となるべきものだという認識を持ちました。まずは、医療にしても介護にしても質をどのように担保し、他に比して付加価値をつけていくべきものであることを理解できました。

他の先生から教えていただいたアイテムをも含め、これからの事業展開に役立たせていこうと思います。