よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

すべての経験は医療に活かされる

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 私は株式会社タケエイ(マザーズ上場)の会社の監査役に再任されました。

 上場会社の会計監査は、監査法人での仕事の重要な一部です。私が大手監査法人に所属していた当時は商社やメーカー、建設、金融機関、通信等への会計監査を日々行うことが仕事でした。

 商社では貿易実務をメーカーでは原価計算や建設業会計、そしてさまざまな企業会計のパターンを、そして金融機関では銀行業務の全体像、通信では新しい会計のあり方を、というように、その都度、その企業の属性に応じた、また業種によった取引に触れることができました。

 銀行本部での支店業務推進やコンサルティングという領域は、監査法人を出たあとのことですが、これまでの実務のなかで上場会社のダイナミズムに触れたことはもちろんありませんでした。

 上場会社がどのように運営されているのかについては、監査法人や銀行の立場からみて理解してはいましたが、中で社会貢献できる付加価値の高い仕事を、コンプライアンスを担保しながら、どのようにつくりあげていくのかということについて、それらの活動を身近に感じて仕事をすることはありませんでした。

 すでに4年の任期を務めるなかで、監査役としてそうしたリアリティのある現場に入れたことはとても幸せです。再任されたため、さらに4年間、その渦中で日本経済や業界再編の流れを肌で感じることができて、とても嬉しく思います。

 40年前トラック1台から、建設廃棄物リサイクル事業を日本トップまで引き上げた藤本氏や三本会長、橋本会長、金沢氏の努力はどれだけのものであったのかに思いを寄せるだけでも、身の引き締まる思いがあります。そうして日本をつくってきた経営者がたくさんいて、その恩恵を得て私たちは生きている。このことに感謝しなければなりません。

 新たに山口新社長をトップとした経営陣も優秀な人材が多く、これからの同社の発展をとても期待しています。経営意思決定に参画はできませんが、側面からサポートできるよう研鑽していくつもりです。私はこのほか、複数の事業に関与していますが、こうした学びが間違いなく、メインの仕事である医療や介護のマネジメントに役立ちます。
 
 医療や介護だけを仕事としているのでは、どうしても井の中の蛙になります。ベンチマークを行い、外部からあるべきかたちを見つつ、医療や介護のなかから実体を再認識する。このプロセスなかで新しい価値を作りだす医療従事者のサポートができれくれば嬉しいです。
 
 いずれにしても、今パートナーをしている監査法人や個人事務所、ホワイトボックス社、取締役として関与している他の会社での業務等、すべての仕事に対し、一つ一つ最後までやり遂げる決意で進んでいきたいと考えています。
 
 総会のあとの会食会で満面の笑みを浮かべる三本会長(右)と橋本副会長です…。