よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

病院改革セミナーin旭川

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 8月25日に旭川でモロオ主催のセミナーがありました。
 
 利益をあげるための病院改革という演題です。利益は患者さんの評価の証。医療の質を高くすることが利益を出す要諦です。医療と財政のバランスがとれない病院は淘汰されます。

 医療の質を高く、医療資源を最大活用することが求められています。

 私の後に演壇に立ったエニアスの川野社長は、原価計算についての説明を行いました。

 60名ほどの病院関係者にお集まりいただきました。

 病院が利益をあげるためには、増患と単価アップが必要です。そのためには医療の質を着実にあげることでブランドをつくる。またディスクローズを行うことで、病院をよく知ってもらうということが必要です。

 医師が中心となったマネジメントをどのように行うのか。原点に立ち返り考える必要があります。医療は残念ながら、どの病院でも均一で提供されるのではありません。医師や看護師のスキルに依存しますし、それを支える病院システムにより大きく影響を受けます。演繹的なアプローチと帰納的なアプローチが求められます。

 常に医療の質を高める活動が体系的に行われること、そしてそのためのマネジメントが整備されていることが必要です。マネジメントシステムを構築するなかで各職種における個人がどれだけ自らの力を高めていけるのか、

 医療の質を決定する要因です。医師に経営参画を促しているのか、また本当の意味のPDCAが組織で廻されているのかについての検証が必要です。病院のなかで毎日を過ごしていると、やりかけたけれども途中で投げ出してしまっているものや、一定の仕組みをつくりあげたものの、その運営が正しく行われているのかを継続的にチェックする仕組みがないことに驚きます。

 常に何か新しいことを導入するのだけれども、それが定着し機能するまで管理していない。何重にもそうした対応が行われるなか、結局は当初の目的は達成されず乖離した結果しか得られない。また次のことが始まる。といった具合です。

 一つ一つをないがしろにしない。優先順位をつけて病院が介入し、すべて一定の決着をつける。そしてそれらが当初の予定通りに機能しているのかを継続的に監査する。そうした地道なマネジメントが患者さんに伝わり評価されるのだと気がつきました。

 医療に関わる根幹の部分の最低限の提供を行っていたとしても、組織が機能していなければ、どこかで不効率や無駄が生まれています。

 病院改革に王道はない、ということを皆が良く理解し、職員一人ひとりの成長でしか病院ブランドはつくりあげることができないと覚悟しなければなりません。

 病院改革は職員一人ひとりが現状の仕事の質を高める活動をすることにより成し遂げられるのです。モロオ幹部の方々の写真です。いつもありがとうございます。