よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

銀行セミナーの展開

 2月中旬から先週までで4つの銀行でのセミナーを行いました。

 2つはクライアント向けであり、2つは行内向けでした。

 クライアント向けのセミナーはどちらかというと、これからどう地域で活動していくのかを啓蒙することに意味をもっていますが、行内向けは、銀行員としてどう仕事を組み立てて行くのかという銀行戦略的な部分での内容となっていました。

 医療においては急性期、慢性期、介護期と区分され、DPCやそれ以外の業態で、それぞれ激烈な競争が行われる予感があります。
(1)地域人口は減少に転じる。若年層は減少する。急激な景気の回復はない。
(2)Ⓐ組織拡大Ⓑ組織維持Ⓒ組織縮小Ⓓ業態転換
 のどの方向を目指すのかについて徹底的議論
(3)①単独での対応②複数組織での対応③地域での対応のどれを選択するのか(2)との連関で決定しなければならない
(4)まずは、組織を強固にするための病院改革を行う必要がある
といったことを銀行のクライアントである病院の方々にはお話させていただきました。

 また、銀行が行が置かれている環境において、医療介護に資源を投入し医療療介護を守ることは、地域住民の生活を守ることであり、健康で豊かな生活を送ることができる社会をつくることです。それはとりもなおさず金融機関の重要な役割の一つである地域振興に通じるものです。

 金融機関が知見をもって地域で活動することにより、地域が潤い活性化し、発展するという背景があるからです。私が銀行にいたということからではありませんが、銀行があるべき活動をしていけば、問題がある医療機関により展開される医療介護は必ず回生します。

 わからないから、何もしないか、何でもするということではなく、よく理解して徹底的にサポートする必要がある、という説明をさせていただきました。

 いずれにしても、セミナーを努力を重ねる病院をどのように支援していくのかについて銀行そして銀行のクライアントに考えていただく機会がもてたのであれば、とても嬉しく思います。また、順次各地域の銀行において、こうしたセミナーの機会が4月以降にもありますので、さらに当社なりの考えをもってそれぞれの地域に貢献できる活動を行っていきたいと考えています。