よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

リクエストに応えて看護師さんとのこと(3)

 委員会活動にしても、上記で記載してきたホワイトボックス社のコンサルティングアイテムは、大半が看護部との連携なしには行えないものです。

 感謝していますし、家庭をもち子供を持ち、離婚して家庭を維持することなど大変な状況で、なんとかよい看護をしたいと頑張っている看護師さんがたくさんいらっしゃいます。

 私の母も働きづめで私を育ててくれた(看護師ではありませんが…)という経緯もあり、いつも看護師さんには感謝しているし、一緒に仕事をすることが当たり前になっています。よくここまで頑張るな、という看護師さんもいらっしゃいます。

 看護師さんを愛おしく思い、なんとか制度整備をお手伝いしたいと看護部幹部と活動をしている現状です。

 しかし、現実は制度整備もままならず、72時間問題やつながる採用の大変さ、高齢化が進むなかでのシフトの難しさ、さらにはそこここで発生する個人的な問題や調整。そのうえで制度づくりと運営で大変な活動を強いられている看護部幹部には頭が下がります。

 なお、私は国際医療福祉大学で、経営管理の認定看護師のサードレベルのレクチャーをやらせていただいていますが、単なる財務分析や会計を知るのではなく、病院はどのような仕組みで動いていて、会計は何を行う道具なのか、それは現場の業務に落とし込むとどのような業務がどのような会計的帰結を行うのかといったことでの講義を行うとともに、経営全般にわたる仕組みについても話をさせていただいています。

 私は形式で…、というのはあまりすきではありません。形式をそろえ、実質何も機能していないことがたくさんあります。とりわけ機能評価などは、各領域別に準備をすることについてはとても大切であり、よいことだと思いますが、なぜ時期が過ぎると何もしなくなるのか、理解できません。

 サーベーヤーがよいといったからといって普段使わないマニュアルをなぜ、そのままにしておくのでしょうか。常に実質をどのように変えていくのかについてこれからも看護師さんと一緒に仕事をしていきたと考えています。

 最近のテーマは病床管理と師長の機能、ディスチャージプランニングと連携ナース、感染症対策とリンクナース、循環型看護と訪問看護ステーションです。これまでもこれらについては、看護部にさまざまな提案や企画を出してきましたが、さらに高い能力を身に着け、新しい概念を提供したいと考えています。

 急性期病院はDPC病院だけ、あとは維持期、さらに在宅医療というながれができあがってきたいま、多くの病院は業態転換や介護事業とのコラボが重視されることになりました。在宅療養支援病院となるかならないかといったテーマも大きくこれからの医療に影響を与えます。超テーマとして取り組んでいきます。

 上記「リクエストに応えて看護師さんのこと(1)(2)(3)」に記載させていただいたことは、私たちの看護部との活動のほんの一部です。

 このほかさまざまな問題について常に親密に活動をさせていただいている病院も数多くあります。ということで、看護部を軸とした活動についてのブログテーマをいままでも書いてきていたつもりですが、これからはより多くブログにも私たちと看護師さんたちとの活動を紹介していきたいと考えてます。

 どしどしご意見をいただき、こうしたことについて書けといったことがあればリクエストをしてください。よろしくです。なお、ドクタートレジャーボックスとキーワード検索し、私が過去雑誌に書いた記事を読んでいただくと、看護部として何をすればよいのかがさらにご理解いただけるものもあります。これもよろしくお願いします。

http://www.dr-treasurebox.com/
です。