物事は定性的だけではなく、定量的に看る必要があります。定性的は、イメージであり、人によって評価が異なります。病気が良くなったということについていえば、何がどうなったのか人により判断が異なります。
この数値が低下して、この指標が改善したから良くなったという判断を医師が下すとすれば、医師は自然に、数字を基礎とした判断を下しているということになります。
それが医療では当たり前だからです。しかし、今日の会議はどうだった?いやもりあがらなかったよ。そうなんだ。ということであれば事実は伝わりません。
実際にはないと思いますが、例えば、出席者10名のうち発言したのはたった3名であり、いつものメンバーだった。それも彼らの発言は会議の1時間のうち、40分も続き、報告事項が10分説明されたから、議論の時間が10分しかなくて、結局声の大きい人の意見が通るといった虚しく盛り上がらない会議だったよ、と言う説明とは随分違います。
数字を使って測定する。評価する。判断する。会話する。といったように常にさまざまな行為や行動をすべて数字化してコミュニケーションをとることにより、伝わる内容や質が大きく変わるということを理解しなければなりません。
①現状利用されている指標の整理
②あるべき指標の提示
③それらの抽出方法検討
④指標取り
⑤先行指標の設定
⑥問題点や課題の抽出
⑦マニュアルへの反映
なお、指標は、紹介率、病床利用率、平均在院日数といった大分類指標の下に、医療機関別紹介率、紹介入院比率、返送率、逆紹介率、消防署別救急車搬送シェア、疾患の軽中重、経過観察入院比率、時間外入院比率、などなどさまざまなものがぶら下がっていて、大分類指標の説明を行っています。このようなものすべてを指標といっています。
しかしもっと言えば会議開催時間、会議出席者数、会議出席男女比、などなど、定量化できるものはすべて定量化するといったことにより数字を得ることになります。
この病院で指標管理を行うKさんです。Kさんはながくこの病院の事務部を支え、仕組みづくりを行ってきました。
これからも、指標管理を通じて、事業予算編成への貢献や、現場での課題発見、さらには部門別との連携により、病床稼働率管理など、現場での活動を支援する方向で活動していかれることを期待しています。