よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療の質による増患(マニュアル、リスク、パス、教育を基礎)

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 患者さんに来院していただくためには、医療の質を高くすること、そしてそれを伝えるプロモーションが必要です。

 昨日は、それをテーマとして旭川のホテルで、モロオ主催の経営セミナーを行いました。リスクマネジメントとe-ラーニングのソフト紹介をした、スキルインフォメーションズの松本さんとのコラボセミナーでした。

 会場には十数病院50名程度のご参加を頂きました。

 「在院日数が3分の1に短縮されるか、増患しなければベッドは空く。これは急性期だけの問題ではなく、医療療養病床においても、同じ傾向である。とりわけ病態別DPC類似医療区分の導入も取りざたされており、そうなると医療療養病床においても日数制限が出てくる可能性もある。

 財政が逼迫する日本で、医療福祉に割く資金も不足し、消費税や増税、医療費の高齢者自己負担増や定額負担も俎上に乗り、病院にとってはとても厳しい環境にある。この地域では人口が地域人口自体が減少する(旭川2015年96%、2025年88%)という課題への対処も必要となります。


 リスクマネジメントの対策や、パスのバリアンスマネジメントにおける要因分析及び対策を、マニュアル作成をすべてのナレッジを収集する道具として、また仕事の仕組みを見直す機会として捉え、業務改革による改定やそれを教育に活用することでの個人技術技能向上への結実を行う必要がある。

 公的病院、民間病院ともに、生き残りをかけた懸命な闘いをしている。使命感とプライドをもった医師、職員がやりがいをもてる病院でなければ残れない時代となった。

 地域医療を守るため、そして自らの成長のために、病院業態毎に経営改革そして業務改革を行なわなければならない。一つでも、絶対に目立つ非凡さ(purple cow)をつくる必要。その数に応じて、増患が達成される。医療の原点を忘れた対応は、結局は底が割れる」

という説明をさせていだきました。

 どんな業種でも同じですが、結局は質が高くなければ大切にされない。ということを理解しなければなりません。私たちは自ら決めた道を究めることだけに力を注ぐ。とりわけ医療従事者である皆さんは、誰でもない、自分がやるんだという使命感さえあれば絶対に成果をあげることができると考えています。

 病院がすべて残れるわけではなくなりました。機能分化政策のなかで、自分達がどの業態の病院として残っていくのか、明確な決定と戦略を立て、その到達点に向かって改革を進めて行くことが求められています。個人も、病院も同じです。

 力をつけるため、一緒に仕事の仕組みの見直しと研鑽を徹底して行っていきましょう。
 
 写真はセミナーの機会を与えていただいた道北の責任者Sさんをはじめとしたモロオの幹部の方です。幹部の方の情熱がセミナーの開催に結び付いたと考えています。これからも北海道の医療を考え、具体的な活動をされるモロオさんの目的が達成されることを期待しています。