よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ジョブスから学ぶ、生きている実感

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平凡でも、日々「生きている実感」があれば、楽しい時間を過ごせると考えています。

 

何か「やりたいこと」への思いを着実に遂げているという満足感やそこへの執着が強ければ強いほど、思いが遂げられたときの喜びはひとしおです。

 

生きている実感があります。

 

としてみると、「思いをもつこと」、「執着すること」、「達成すること」が生きている実感をもてる(満足できる)要件であることが分ります。

 

もちろん思いは一つだけではありません。仕事への思い、プライベートにおけるさまざまな思い、趣味への思い、友達や恋人、家族への思い等、思いは人それぞれで際限がありませんね。掘り下げれば人の思いはあまりにも多様であり、どのようなことでもターゲットにすることができます。

 

一つ一つの思いを蔑ろにせず、一生懸命その達成に尽力する日々を続けている人は、満足することができる度合いが高いと想像できます。

 

たとえば私は、生まれたからには仕事で自分の満足いく成果をあげたいと願っています。6歳で小学校に入学してから定年まで、生活をし続けるとき多くの時間を費やすのは学習と仕事です。

 

もっとも事業をしている人はほぼ定年がないので、価値観や環境の相違もありますが、最期を迎えるときまで仕事を続ける人もいます。私も畳のうえで最期を迎えられなくてもいい、働きながら寿命を全うしたいと思ったりしています。

 

ところでスティーブジョブスがスタンフォード大学で行った講演はつとに有名ですが、すい臓の手術をした翌年、死を意識した歴史に残る3つメッセージを残しています。

  1. 点と点をつなげる
  2. 失うこと
  3. 死について

です。

 

要約すると、今迄やってきたことは後で必ず役に立つこと、失うことで必ず次の良いことに出会うこと、死を考えて生活する、心と直感に従う勇気をもて、短い人生の時間を無駄にするな、です。

 

整理すれば「人生は短い。自分が好きなことを探して徹底してやり抜くこと」。そして、最後に、スティハングリー、スティフーリッシュ、「ハングリーであり続けろ、愚かであり続けろ」とまとめました。

 

何かを成し遂げた者だけが語れる言葉には重みがありました。17歳のときから最期の時を思い、生き続けた帰結なのでしょう。

 

時間を大切にしながら、自分の思い(やりたいこと)に執着をもち生きていくことの大切さを説く彼のメッセージに多くの人が啓発を受け、また彼の生き方に啓蒙された人は数限りないと思います。

 

どんな軋轢も、どのような憎しみも、どんな邪心も邪念も離反も、最期の時には無力だ。どうせ短い時間を生きるのであれば、皆がお互いを思い、支え、助け合い、気持ちを分かち合って生きていこうという思いをもてる講演でした。

 

人はいかに小さなものか、しかし小さいけれども可能性があり無限の力をもっているのも事実です。このことを分かり充実して一生を終れるよう生き切ることが必要です。

 

どのような境遇にあっても、どんな人生であれ、生き切ることができれば満足して最期を迎えることができると私は信じています。

 

思いをもつこと、執着すること、達成することといった条件に、皆がお互いを思い、支え、助け合い、気持ちを分かち合って生きていくことで、満足できる、そして充実した楽しい時間を送りたいと願っています。