よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

増患がすべてを解決する

 昨年は医療費が36兆円と増加し、多くの病院が黒字に転換しました。しかし、来年の改定はほぼ0改定、そして原資が不足するなか、医療費や介護費用自己負担が増加するとあって、受領率低減が見込まれています。そんななか、各病院では病院改革を行うことが当たり前のことになってきました。

 もちろん、病院は常にさまざまな課題をもち各職場において、さまざまな改革を行ってきていることは事実ですが、病院として改革を誘導し、病院全体を大きく変えていこうという病院が増えたのです。

 病院改革を行うときに、どのような業態でも必要となるターゲットが増患です。増患のためのポイントを整理すると、①病院戦略立案②地域連携及び地域浸透③内部体質確立④プロモーションをあげることができます。

 ①ですが、病院の戦略を明確にすることで、患者さんが来院しやすくなります。これが強みである。これを特徴としている。この診療実績をもっている、といった実態をもって増患につなげます。

 また②ですが、機能分化した病院が地域の他医療機関と連携することで患者さんのやり取りを行うことは自明の理です。  

 ③についていえば増患するということは入退院が繰り返されるということを意味していますので、受け皿としての組織に一定の質が担保されなければなりません。質が低ければ多くの患者さんを受け治療を行うことができないからです。仕事の仕組みの見直しや個人の技術技能向上が図られ、増患準備を行うことになります。

 ④は、情報開示です。せっかくよい医療を行っていても、それが外に知らされなければ伝わりません。
 診療内容や実績、特徴や強みをしっかりと開示し、地域に周知してもらうことが必要です。プロモーションは待つ医療から出向く医療のスタートとなる事項であるかもしれません。知ってもらうという行為を仕掛けることは、地域に出向いて情報を提供することと同義だからです。

 いずれにしても、増患がすべてを解決するということの理解をしなければなりません。患者は利益の証(利益を継続してあげることができる病院は、患者から評価されている)という事実を背景として、よい医療を徹底して行うことが地域において医療を継続する条件であるということができます。