よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

上海における医療と介護

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 上海における医療と介護の現場に何度も訪問し、あまり日本と変わりのないことを理解しました。医師についての処遇や、有名な医師に診察をしてもらうまでのプロセス、介護制度がないなかで、生活支援とともに身体介護が行われる現状等について一定の情報を得ることもできました。

 一つ言えることは介護保険はなく、ヘルパーもしっかりとした職業として成り立つのではなく、どちらかというと地方から上海に来た方々の仕事であり、しかし、身体介護になると6000元という、まあまあの給料になるということ。ただなり手がいない。また、個人差により質が異なることなどが指摘されています。

 組織として訪問介護、それも生活支援ではなく身体介護までということになれば、それはある意味特殊な仕事に入り、富裕層は外部からではなく自分で看護師やいわゆるヘルパーを独自で雇い、泊まりこみでサポートしてもらうということでした。

 有料老人ホームで、医療保険適用のものはなかなか許可されないということでした。
上海において通常の有料老人ホームでは、介護は保険がきかず、すべて施設によって金額が異なる。もちろん往診してもらえば(なかなか在宅医はいませんが…)、医療は保険でみてもらえるというパターンが現状の上海であるということでした。

 なお、今回我々が関与しようとしている施設は許可がとれたということ。医療付の有料老人ホームとして人気がでるだろうと予測されています。
私たちは富裕層向けの居室を管理し、日式サービスを導入するということになっていますが、上海における従来の介護と何が異なるのかについて、明確な調査をして特徴を売り出していくことが必要であると理解しています。

 日本の医療や介護サービスが中国をはじめとした日本を追っている高齢化社会国においてどのような役割を果たしていくことができるのかについて議論し、新しいモデルを入れることができればよいと考えています。
 
 
 写真は建設予定地にある診療所、そして診療所のなかで私、院長、近藤理事長、議員、そしてパートナーのハンさんで記念撮影。

 一日に500人以上の外来患者がいる診療所で、病院のサテライト的な感じです。結果として、有料老人ホームの下に診療所は置かなくてもよいのではないかと、施設長が予定されているこの診療所の院長が話しました。施設が400室であり、それだけの人を診療所に通院させることは、経年があれば難しいという話をしなければなりません。やはり下に診療所があれば安心して入居できるという説明をして、診療所併設の有料老人ホームをつくっていくよう提案したいと思います。