よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

新しい年のスタート

 2013年が始まりました。新しい年はいつも気持ちがよいものです。いろいろやりたいことを列挙して1日を終え、2日、3日と用事を済ませて4日を迎えました。年末から年初にかけて行うべきことが、すでにできていないという事実がありますが、まだ修正できます。既に365日ない今年をどのように過ごすのか。
 
 毎日の闘いが始まります。何か大きな目標を達成するためには、いくつものことを犠牲にしなければならないことを、この数日考えています。犠牲にしなければならないものは、趣味であったり、趣向であったり、享楽に係わることだけではなく、優先順位の低いものも対象になるのだとも思います。
 
 もちろん、弛緩する時間であったり、無駄な時間は排除しなければならないのは当然のこと、あれもこれもと考えながら結局何もできないで過ごしてきた過去の後悔を二度と繰り返さないよう、目標に必要のないことは、できるだけ控えなければならないと考えます。
 時間を仕事とプライベートと分けることも、やめて、大半を仕事に振り向ける覚悟も必要なのかもしれません。
 
 医療についていえば、どれだけ与えられた我々の役割を果たすことができるのか、一つ一つの仕組みづくりや院内での活動にどれだけ集中して、時間当たりの生産性を向上させることが可能かに挑戦していきたいと思っています。
 
 今日から来週にかけて当社クライアントのうち、3つの病院で経営方針発表をしていただきますが、まさに目標を明確にしたうえでの組織運営をできるだけ円滑に進めることができるよう、支援することが役割です。3つの病院はそれぞれ業態が異なる病院ではありますが、以下は共通したテーマです。当たり前ですが、以下のながれのなかにしか、改善すべき事項は含まれていません。
 
 経営方針→目標管理→評価制度→教育制度整備といったラインや、パスやリスクマネジメント→マニュアル→教育といったフローについてより力を入れること、医療の質担保のためのクリニカルインディケーターの管理→現場への敷衍化といったことが重点になります。
 そして管理会計整備→課題発見→解決策検討→経営会議→運営会議→委員会活動→業務改善活動→評価制度といったなかでのモニタリング及び修正活動も大切です。
 
 もちろん、上記を含めた増患のためのすべての活動や退院支援に向けた全面的な組織対応が必要となることはいうまでもありません。増患、単価アップ、生産性向上(コスト削減)という3つの改革の柱を軸として、あらゆる活動を組み立てていく必要があります。実際の業務では上記に収まらない数多くの課題や活動があり、ここでは議論できませんが、上記をまず確立したなかで、成果をあげていかなければなりません。
 
 たくさんの行うべき事項をどう院内スタッフが整備し、解決していくのか、大変ななかにも、とても楽しみであることは間違いがありません。新しい年、希望をもって行うべきことを着実に行っていく先に、未来が開けると考えています。私たちホワイトボックスにも解決すべきさまざまな課題があります。日々熟考しあるべきかたちを求めながら、結果を出していければよいと思います。それぞれの課題を解決するために残りの時間、一緒に頑張っていきましょう。