よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ネガティブな気持ちを高めること

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やる気のでないことが誰にもあると思いますが、その気持ちをどのように高めていくのかがその人の成功(満足し人生を歩む)ためのポイントだと思います。
 
やる気のないときには、自分の現状とこれからを想うことが必要です。
 
1.何をしたいのかを明確にすること
2.それに対して現状はどのような状況であるのかを把握すること
3.そこにどのようなギャップがあるのかを知ること
4.そのギャップはどのようにすれば解決できるのかを知ること
が必要となります。
 
1.何をしたいのかを明確にすること
意外とこのことが難しい。今の仕事の延長線上での思いももちろんあるでしょう。この資格をとりたい、この職位に就きたい、この組織をなんとかしたい、といったことがそれらです。しかし、その背景に明確なターゲットがないとそうした思いを継続してもつことができません。何のために、ということが大切です。
 
何のために何をしたいのか…。そこのヴィジョンが必要です。私もそうですが、何のためにというところがブレてしまうと、力の入りようが違います。人生は短い。あとで気づきます。であれば、いまのうちから計画的に着実に思いを強く、信念をもって、やりたいことをみつけるとともに、何をしたいのか、何のためにそれを行うのかといったことを想起しなければなりません。
 
これは自分を高めるプロセスです。少なくとも医療従事者であるかぎり、人のためになるということへの思いは強くなければなりません。自分がどのような価値をつくるのか、たいそうなことでなくても、その一点に焦点を絞ると結論が出る可能性は高くなります。とはいっても、価値観は多様であり、医療人だからこれということではなく、心に去来する思いをそのまま成長させ、自分のよりどころとすることで足りると考えます。
人にはなかなか話せない領域ではありますが、思いを一緒にする人がいるといいですね。
 
2.それに対して現状はどのような状況であるのかを把握すること
1に対して自分は現状どうなのかを客観的(これが大事)に認識します。どこまでできているのか、どうなのかということです。この段階で私は結構めげます…。いうわりに、どうなのか、といつも反省する事ばかり多く、落ち込むことがよくあります。しかし、それは事実であり、失敗しても失敗しても、自分を高めていこうという思いをもつための認識であればよいのではないかと思います。
 
忙しく日々を過ごしていると、なかなか、そうした思いをもてないことがありますが、ふと立ち止まり、自分の分析をしてみると次への思いを高めていくことができると考えています。
 
3.そこにどのようなギャップがあるのかを知ること
2の段階で、すでに概念的なギャップは認識できています。こんなのかよ、といったことで自分が掲げた目標とはずいぶん遠いところにいるなといったことが判ります。しかし、もう少しこの段階では精緻に考えていく必要があります。
 
やるべきことを分解して、テーマごと、カテゴリーごと、スキルごと、人間性のパートごとなどに分類してみるとギャップがより鮮明に確認できます。もちろん、現状分析をする2の段階で、カテゴリーごとに現状分析をしてギャップを明確にするということで考えれば、2と3はほぼ同時に行われていると考えることもできます。
自分のいやなところやよいところ、すなわち強みや弱みをこの段階ではすべて分析し終えていると考えます。
 
4.そのギャップはどのようにすれば解決できるのかを知ること
これが重要です。一つひとつについての計画が立案されなければなりません。順番としては、生き方、姿勢、といったこと。そこがぶれていればだめ。どのようにして生活習慣を変えていくのか、どのようなことをすれば、そのきっかができるのかといったことがスタートです。
 
次に姿勢、現状直面することに対して、こんなことをしていこう、こんな対応をしていこう、そのために毎日何をすればよいのか、チェックをしながら進捗を管理するといったこが想定されます。スキルは簡単ですね。ターゲットを決めてそこにいくまで毎日努力するしかありません。ただ、私の場合には、日々の移動の時間をうまく使おうと思って、使えない。精神性の問題だと思いますが、とか、こんなこともやるべきことと、やらなければならないことの間を行き来しながら、計画を立てたりします。
 
この計画を立案するということから、PDCAが始まります。計画→実行→チェック→修正といったながれのなかで計画達成に執着をもち、何がなんでもやっていくということが毎日できれば、やる気もくそもなく、毎日が中長期のヴィジョンに照らし合わせて、前に進んでいるという達成感を感じつつ、毎日を比較的充実して生きていくことができます。
 
なかなか、このプロセスA(アテイン=到達点)S(ステイツ=現状)C(カンファーム=確認)S(=ソリューション=解決策)=上記をASCS(アスクスとよんでいます)とPDCAを上手く回すことができていない自分ですが、もう一度上記のフレームワークに載せて、自分のこれからといまを考えてみたいと思います。
 
写真は疾走する列車のなかから外を見たものです。車窓の景色はながれ、どこにいるのか目を凝らさなければ認識できません。どこに向かうのか、どこを走っているのか、いまどこなのかを常に知り、次に何をするのかを決めていかなければなりません。

なお、他に、上記に無関係な大きな悩みがあり、その解決がやる気をつくる前提ならば、それを別の方法で解決しなければならないことは言うまでもありません…。