よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

よい医療を目指すためのある病院の取組み

病院が救急搬送患者さんの受け入れを断らないようにしていくためには、自治体の取組みや病院の体制づくりが必要です。どちらかというと前者に大きな比重があります。
 
これは何かあると取り上げられる問題ですが、いまの医療の現状をとても明確に表しているテーマです。患者さんを受け入れたくても受け入れられない現状があるとすれば、どのようにそれに対応するのか。病院単位では解決が難しい問題がたくさんあります。
 
(1)断らなければならない状況の特定
 (2)それ以外で患者を断ってはいけない事例の列挙
 (3)(2)を行うためにどのような体制が必要であるのかの検討
 (4)そのための条件及び投資活動についての検討
 について議論する必要があります。
  とりわけ非常勤医が当直している場合における課題や問題点について議
 論することが求められています。
 (5)当直医を非常勤で採用するときの条件
 (6)非常勤医と契約するときの契約事項の精査
 (7)ルール順守のためのサポート体制の検討及び整備
 といったことについての検討が、ある病院で行われています。
 
 診療圏全体での体制が整備されつつあるところもありますが、常によい医
療を、と考える病院にとって、常に意識していかなければならない課題であると認識しています。